転載元 be with gods
『人類創成から始まる善と悪の闘いを検証する』
■2015放射能クライシス
武田教授の『2015年放射能クライシス』によれば、LEVEL7の核汚染に対して、何の対応もしなかったことから、福島などの子供達が2015年に甲状腺癌が多く発症する可能性が大きいと、チェルノブイリの結果から述べています。
更に、海に流れ出した放射性物質には、肺癌をもたらすプルトニウム、骨髄癌をもたらすストロンチウムを含め、地上以上に漏れ出している。
かつ、世界標準の年間1mSvの基準を、20mSvにしたことから、工業製品・農産物などの輸出、外資の誘致・海外観光客などが、放っておけば今後更に全国へ拡大する核汚染により不可能になってくると警告し、一刻も早く誠実な社会を取り戻そうと科学者の良心から述べられています。
すなわち、出来るだけこまめに除染、ゴミは捨てる、将来の訴訟に備え住所証明書を取得する、癌対策を行う、国民の側にたった新規省庁の創設等の対策をと訴えておられます。
今、チベットは失った自由を取り戻そうと、2011年10月20日の新聞には、焼身自殺による抗議を繰り広げていると報道されています。
一度失った自由を取り戻すことはそれだけ大変なことなのです。
このまま東電利権を守れば、輸出が止まり、欧米の外資は戻らず、日本産業の空洞化は続き、農産物の汚染がひどくなる。
加えて、甲状腺癌の悲惨さから、2015年クライシス時に日本社会は更に大きく揺さぶられることになる。
まさに、日本存亡の時です。
それにしても、ホットスポットが発見されるたびに大騒ぎですが、当初から分かっていたこと。
しかも、学者が出てきて、問題ないと必ず言う。
想定外の原発事故なのに、想定内のことしか言わない。
例えば、泥が皮膚に付いたり、泥を含むホコリを吸い込んだりなどに関しては、申し合わせたように誰も何も言わない。
良心が麻痺してしまっている。
電力利権団体の良心は、すでに中国人化してしまっているのでしょう。
■福島の子ども甲状腺がん50人に
福島民報 2014/05/19
福島県の全ての子どもを対象に福島原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、対象者の約8割の結果がまとまり、癌の診断が「確定」した人は県が今年2月に公表した数より17人増え50人に、「癌の疑い」とされた人が39人(前回は41人)に上ることが17日、関係者への取材で分かった。
県内の震災当時18歳以下の約37万人を対象に県が実施。
今年3月までに1巡目の検査が終わり、4月から2巡目が始まっている。
尚、甲状腺癌の自然発症率は、1~14才では、10万人で年間 0.01人~0.5人です。
今回の福島第一原発事故で漏れた放射性物質の全量は100京ベクレル(Bq)で、京は一兆の一万倍です。
幸いなことに、西風が吹き、太平洋の方に放射性物質が流されたので、陸への汚染は10分の一程度に抑えられました。
それでも、10京Bqを日本人1億人で割ると、一人当たり10億Bqになります。
■放射性物質放出量、政府推計の2倍か
2011/10/27 読売新聞
福島第一原発事故の初期に放出された放射性物質セシウム137は約3万5000テラ・ベクレルに上り、日本政府の推計の2倍を超える可能性があるとの試算を、北欧の研究者らがまとめた。
英科学誌「ネイチャー」が25日の電子版で伝えた。
世界の核実験監視網で観測した放射性物質のデータなどから放出量を逆算。
太平洋上空に流れた量を多く見積もっている。
■セシウム海洋流出、東電公表の20倍…仏研究所
2011/10/29 朝刊
仏放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は28日までに、福島第1原子力発電所事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量が2万7000テラBq(テラは1兆倍)に上ると推計する試算を発表した。
東電が公表している数値の20倍にあたるとしている。
同研究所は、過去に経験したことのない規模の放射性物質の海洋流出になると指摘した。
単独の事故によるものとしては過去最大規模という。
このうち82%は、事故が起きた原子炉を冷やすための放水によって4月8日までに流れ出たとされる。
同研究所は東電と文部科学省の観測データをもとに計算。
一人が1日で処理できる量(自力で回復できる量)は、おおむね100Bq(換算すると約1μSv)です。
従って、一人で10億Bqを処理するには、最短でも100万日(おおよそ2640年)が必要です。
人生80年ですから、とても処理できる量ではありません。
2007年に中越地震で壊れた柏崎刈原発からは、大気や海水に3億Bqが流れたとされています。
また、スリーマイル原発事故では、数兆Bqが外部に漏れました。
約1兆Bqとして1億人で割ると、一人当たり1万Bqです。
一日100Bq処理するとして、約100日で処理できる量でした。
いかに、今回の原発事故が甚大なものかがはっきり分かると思います。
このように莫大な量の放射性物質が日本の国土にふったわけですから、何もしなければ徐々に全国に広がっていきます。
例えば、福島の瓦礫を日本中に移動したり、牧草や牛乳を移動したりすれば、人の手で放射能を全国にばらまくことになります。
他にも、台風や、地下水の汚染、海流などで全国にばらまかれてしまいます。
全国への拡散を防止する唯一の方法は、除染をすることです。
表面に積もっている放射性物質を集めて、福島の原発に返すというやり方以外に、各地から放射性物質がなくなる方法はありません。
◆旧ソ連よりも人命を軽視した日本政府
レベル7の原発事故は、チェルノブイリと福島原発だけです。
チェルノブイリでは30京Bqが漏れています。
最初に突撃した消防隊の6人はその日のうちに死亡し、計31人の死者を出しました。
当時のソ連政府は、基本的には年間5mSv以上の被爆地域から、最初に女子供、最後に男性の全員を退去させました。
年間1mSv以上の地域については、任意待避としました。
(待避は全額政府の負担)
さらに夏に子供達を遠く離れた林間学校に行かせて体を休ませることも実施しました。
放射線被曝で分かっていることは、100mSv/年以上浴びた場合に限られています。
100mSv/年浴びると、1億人居たとして50万人が過剰発癌になります。
1mSvという数値は、
「我慢できる限界」と呼ばれています。
1億人当たり5千人の発癌です。
日本では年間の交通事故の死亡者が5千人程度です。
ICRP(国際放射線防御委員会)の勧告や日本の法律に明記されており、1mSv/年でしたら、まず心配の必要は無いでしょう。
ところが、福島原発事故では、文部科学省が子供に対しても20mSv/年以下という基準を設けました。
職業被爆は5年間で100mSv以内、つまり年間20mSvと決まっています。
大人の場合5年間で修復していけるのでこのような規制になっているのです。
日本政府は事故当初、100mSv/年まで健康に影響はないと言い、専門家の中には1mSv/年と言って危機を煽る者が居ると批判していましたが、しばらくすると専門家は1mSv/年が限度だと公式に認めました。
これは事故当初に認め、避難を促すべきだったのですが、福島原発当時に政府は、安全だというばかりで何の対応もしませんでした。
◆4年後から小児甲状腺癌が急増した
広島・長崎の被爆例から、チェルノブイリの原発事故から二年後、健康被害は出ないという報告を発表しています。
ところが、普段ならば10万人に一人も出ないとされる小児甲状腺癌が、急増しはじめました。
ヨウ素131が子供の甲状腺に溜まり、甲状腺癌を引き起こしたことがはっきりと認められています。
(原発から離れたところの牛乳も汚染されており、その牛乳を飲んでいた子供達の間で約5千人に小児甲状腺癌が発生しました)
直接被爆によるものではありませんでした。
IAEA報告の読み違いは、広島・長崎の放射線量・放射性物質の量がチェルノブイリと比べ500分の1程度だったことです。
福島原発には広島原発の500倍以上のウラン235が存在していたことをきちんと認識しなければいけません。
なお、福島第一原発3号機には、MOX燃料と呼ばれるプルトニウムを含んだ燃料を使っており、プルトニウムそれ自体が吸い込むと肺癌の原因になることも、考慮していなければなりません。
ちなみに、311の1日後、東京の大気中の放射線量は上昇し、新宿で1μSv/年でした。
また、東京で放射線量が最も高かったのは3月15日10時~11時に、ヨウ素311が241Bq、ヨウ素132が281Bq、セシウム137が134Bq、セシウム134が64Bqでした。
この1時間に東京の人が呼吸により内部被爆する量は、合計で5mSv/時。
外部被曝は1mSv/時で、合計6mSv/時となり、内部被曝の割合が多いのです。
文科省の基準値「年間20mSv」は外部被曝のみの数値で、内部被曝を考慮していませんでした。
地元の水・野菜などの食料による内部被曝を武田氏が計算しても、50mSv/年以上の被爆をしている子供がいると考えられます。
50mSv/年の被爆は、チェルノブイリの例を見ても小児甲状腺癌が発症する領域です。
4年後に、福島の地で小児甲状腺癌が急増してもおかしくありません。
子供達にヨウ素剤を配っておくべきだったのです。
米国では日本からの帰国者に空港でヨウ素剤を渡しています。
フランスは日本滞在の全員にヨウ素剤を渡しています。
というのは、チェルノブイリの時にソ連ではヨウ素剤を飲ませなかったのですが、ポーランドでは各家庭に核戦争に備えヨウ素剤が配布されており、ポーランドでの甲状腺癌の子供はゼロでした。
今回の原発事故に関するCRR(欧州放射線リスト協会)など、欧州の論文を読んだところ、癌の発症は20万人~40万人でした。
事故直後に政府は被爆測定しなかったことや、当時にどこに居たかの証明が無ければ、被爆で癌になっても政府からの補償を受けることが出来ない可能性もあります。
■マスコミが報じない恐るべき事態
福島の女児過半数に「のう胞」
http://www.tax-hoken.com/news_ai80yUimP0.html
福島県の県民健康管理調査検討委員会(座長・山下俊一福島県立医大副学長)が2012/09/11日に発表した第三回甲状腺検査の結果が、ネット上で物議を醸している。
小学生・中学生女児の過半数に甲状腺の結節や、のう胞が確認されたというのだ。
マスコミ各社ではほとんど報じられていない。
座長を務める山下教授が2000年に長崎県でおこなった調査では、のう胞が見つかった子どもはわずか0.8%だった。
チェルノブイリ事故から5~10年を経たチェルノブイリ地域でも、子どもたちののう胞は0.5%と報告されている。
◆過半数の女児に異常
昨年発生した福島第一原発事故を受け、福島県内では子どもたちへの影響が心配されている。
特に放射性ヨードによる被害は甲状腺に現れやすいため、県内では今年も検査がおこなわれた。
8月24日までの結果をとりまとめた資料によると、受診した子どもは42,060人。
このうち、6歳~10歳では男児50.2%、女児54.1%に、11歳~15歳では男児48.6%、女児55.3%に甲状腺の異常が確認された。
◆子どもへの影響は昨年より悪化
昨年おこなわれた検査では、結節、のう胞が見つかった子どもは、全体の35.1%だった。今年はこれが43.1%と大幅に悪化している。
・・・つまり、
↓
《外部被爆、最大25mSv
福島の2万4千人調査100mSv以下での明らかな影響は確認されていないことから、健康への影響は考えにくいと報告。》
産経2012/06/12
⇒嘘だった!
■事故翌日の双葉町で1590μSv 原発外では最大
2012/09/21
福島県は21日、福島原発事故が起きた昨年3月11日から31日までの、放射性物質の飛散状況をモニタリングポストで観測した結果を公表した。
空間放射線量の最大値は、原発から北西に約5.6キロの双葉町上羽鳥で、12日午後3時に毎時1590μSvを記録した。
原発敷地外ではこれまでで最も高い。
一般の人の被曝線量限度は年間1mSvで、これを1時間で超える数値。
同原発1号機では12日午前に格納容器の圧力を下げる蒸気排出作業を開始。
午後2時半ごろ、格納容器の圧力が低下し、午後3時36分ごろ水素爆発した。
1590μSvを記録したのは爆発の前。
県は「爆発の前から放射性物質が漏れ出していたと考えられる」としている。
■時事寸評 福島の子供の甲状腺ガンをどう考えるか?
武田邦彦 2012/09/12
福島の子供に甲状腺ガンが見つかり、また検査した子供の100人に36人が甲状腺に異常が見つかり、多くの方が心配しています。
これに対して福島の医者団は「チェルノブイリの時に小児甲状腺ガンの発祥は4年目からだから該当しない」とコメントしています。
これをどのように考えるべきでしょうか?
まず、かなりの被曝をしたのですから、子供の甲状腺の異常が見られ、ガンも発症すると考えるのが「普通」で、「大丈夫だ」というような科学的な根拠はありません。
また、医師が「事故から1年半だから、甲状腺ガンの発症は考えられない」というからにのは、次の事を説明しなければなりません。
1.チェルノブイリという1回だけの経験によると、明らかに事故の影響とみられる甲状腺ガンは4年目からですが、その前から甲状腺ガンは見られています。
2.どの甲状腺ガンが被曝によるのかは分からないために、「被曝による甲状腺ガン」というのは、「統計的に被曝前から明らかに増えてきた時点」からのもので、その前の甲状腺ガンが被曝かどうかは分かっていないので、医師はウソをついたと考えられます。
3.いずれにしても被曝によって障害が出る可能性は否定できないので、できるだけ被曝を避けるようにしてください。
これでこそ医師です。
被曝によってガン、生殖異常、免疫疾患などがでることは確かで、それは個人差があり、また統計的(誰にでるか分からないし、出ない人も多い)ということです。
おおよそは「法規の基準以内なら交通事故より多くなり、法規の基準以上なら交通事故より危険になる」という感覚で良いと思います。
国際的、あるいは国内で「1年1ミリシーベルト」を決めるときには「もともと被曝は有害だが、原発からの電気をもらうためには仕方が無いので、我慢する」という「我慢の限界値」という考え方です。
決して、無害とかそのような概念ではありません。
…
今回のことで、お子さんを持つ親御さんは福島の方を含めて、
「断固として子供の被爆を減らす。
できるだけのことをして何も起こらなかったら、それはそれで良いとする」
という信念をもってください。
福島の人はあきらめているように見えますが、子供は大人を信頼しています。
また、親御さんは今度のことを受けて、驚くことはなく、このようになる可能性があったことですから、そのまま注意を続けてください。
注意をした親のお子さんはそれだけ安全です。
精神を強くもって頑張ってください。
私たちができることはそれだけです。
マスコミも
「事故の2日目に自分たちは逃げて、福島の人には安全だと言った」
という罪を償う機会ですから、事実を詳細に報じ、解説陣はどんどん被曝を避ける方法を解説してください。
日本の子供は日本の親が守るものです。
もう一つ、甲状腺に異常のある36%の子供達の検査は2年後ということになっていますが、親御さんとしては心配です。
1年後に検査をして欲しいと希望する子供は検査すべきです。
「インフォームドコンセント」と言われて10年以上が経ちますが、病気に立ち向かうには医学だけではなく、患者さんと一体となった納得性も要ります。
その点で、この「2年後」と決めた医師は実に古いタイプというか、威張っている、患者さんを人間と思っていないという感じです。
(平成24年9月12日)
■甲状腺の疾患はすでに出現しはじめている
2012/08/17
http://blog.livedoor.jp/nihonmamorou/archives/52075597.html
スイス、バーゼル大学教授のミシェル・フェルネックス博士は、IAEA(国際原子力機関)からの独立を求める(核戦争防止国際医師会議)のメンバーでもあります。
記事は氏が日本を訪問された後のインタビューです。
原文はこちら
↓
●福島医大の医師達と意見交換された感想は?
《私は同大学の教授四人に会うことが出来た。
心臓科、泌尿器科、内科そして眼科の医者だ。
彼らは全員放射能汚染に起因する疾患に関してまったく無知だったようだ。
そして若い患者の間に心筋梗塞や糖尿病、眼科疾患が出現するのを見て大変驚いていた。
私は彼らにゴメリ市でバンダジェフスキー教授が独立研究施設ベルラードとの協力の下にチェルノブイリの被害者を対象に行った研究について話した。
バンダジェフスキーの研究は、放射能汚染、特にセシウム137と今挙げた疾患との因果関係を明らかにしている。
福島医大では原発について話してはいけないという指令が出されている。
1人だけ環境学の教授で原発事故の子供への影響を研究しようとしている人がいるが、たびたび脅迫に遭っている。
大半の大学職員は規律を重んじ、自分達のキャリアを守るために目を瞑っている。
これは非常に深刻な事態だ。
日本ほど研究能力のある国は、放射能汚染がもたらす遺伝子の変容についての研究を深め、代々引き継がれていく遺伝子の変異を予防する対処法を開発するべきである。
甲状腺の疾患はすでに出現しはじめているが、癌は潜伏期間が長く、子供が癌や脳腫瘍を発症し始めるのは4年後だろう。
成人の場合はもっと後だ。
体重の軽い赤ん坊の出産が増加している。
女児の誕生は5%減少している。
これは女性の胎児の方が脆弱なせいだ。
先天性疾患やダウン症児の出産数変化に関してはまだ秘密が保たれている。》
●汚染地域の住民は現在どのように生活しているのですか?
《私は京都に避難した女性達に会った。
彼女達は危険についても予防措置についてもまるで何も知らされていなかったし、汚染されていない食品も供給されていなかった。
福島市内では人々は家に閉じこもり、庭仕事もしなくなった。
放射能の線量は大変高いものだ。
除染された校庭でさえそうだ。
日本政府は現在、放射能から避難した家族を未だ汚染の激しい街に帰還させようとしている。
田舎では自給自足をしている小規模農家は汚染米を食べている。
売ることが出来なくなった米だ。
農家は破産した。
彼らは放射性物質の体内への吸収を防止し、体外排泄を促すためにペクチンを摂取する必要がある。》
●りんごのペクチンですか?
《ベラルーシで得た体験によればヴィタミン強化したりんごのペクチンを三週間摂取する療法はセシウムの蓄積量を減少させる効果がある。
つまり人体組織への被害が減少する。
この療法は三ヶ月ごとに繰り返すことができ、特に子供に対しては食品の選択と調理方法を吟味する予防法と組み合わせなければならない。
日本政府はこう言った情報の提供も予防も行っていない。
一方、ベルラード研究所のヴラジミール・バベンコ氏の著書”効果的な放射能予防実践方法ミニガイド”の和訳は日本でよく売れた。》
●日本の行政責任者はチェルノブイリの教訓に耳を貸さなかった?
《そういうことだ。
原発事故発生3日以内に安定ヨウ素剤が配布されることもなかった。
甲状腺疾患や病苦を予防するためのこの単純な措置を取らなかったことは重大な過ちである。
チェルノブイリと同様避難も遅れた。
30キロ圏外の地域では避難も行われず、自主的に避難した人々に対しては賠償も行われない。
放射線防護のための国際ルールも守られなかった。
放射線許容基準が引き上げられ、放射能に対する感受性が成人よりも100倍高い子供にさえ適用された。
かつてソ連政府はこの許容基準量を超えることを拒否した。
しかし日本政府は、住民ではなく原子力産業を救済するために現場に駆けつけた原子力ロビーIAEA(国際原子力機関)の影響の下にこれを認めたのだ。
そしてWHOは完全に姿をくらました。》
●しかし子供達には線量計が配られましたね?
《線量計では外部被曝量がどれくらいかをある程度知ることができるが、体内の人工放射性物質蓄積量は測れない。
そして慢性の内部被曝は外部被曝の10倍の発病力を持つ。
だからこの内部被曝を定期的に検査し、汚染地帯でどのように生活し、食事をし、衣服を選べば良いのかアドヴァイスをしなければならない。
そうしたことが行われていないのは犯罪だ。》
●あなたが福島を訪問された理由は?
《私がぶしつけな性格だからだ。
数ヶ月前のことだが、日本の毎日デイリーニュースの記事を読んで、私は長い手紙を送った。
記事内の主張で私が間違いだと思う点をひとつひとつ指摘したのだ。
私の手紙は全文が公開され大変な反響を呼んだ結果、特に原発事故被害者達の団体から講演旅行に来てくれと声が掛かるようになったのだ。
この訪問のおかげで私は、事故の被害者が見放されているのにも関わらず、いかに原発を再稼動させるために原発ロビーが暗躍しているかを確認することができた。》
■原発事故 告訴団に参加を 東電幹部らの刑事責任問う
2012/09/21 中日新聞
告訴団の福島県民1324人は六月、
「津波による過酷事故対策を怠った」
などとして業務上過失致死傷や公害犯罪処罰法違反容疑で、東電の勝俣恒久前会長や原子力安全委員会の班目春樹委員長ら三十三人を福島地検に告訴した。
■事故翌日の双葉町で1590μSv 原発外では最大
2012/09/21 日経新聞
福島県は21日、福島原発事故が起きた昨年3月11日から31日までの、放射性物質の飛散状況をモニタリングポストで観測した結果を公表した。
空間放射線量の最大値は、原発から北西に約5.6キロの双葉町上羽鳥で、12日午後3時に毎時1590μSvを記録した。
原発敷地外ではこれまでで最も高い。
一般の人の被曝線量限度は年間1mSvで、これを1時間で超える数値。
同原発1号機では12日午前に格納容器の圧力を下げる蒸気排出作業を開始。
午後2時半ごろ、格納容器の圧力が低下し、午後3時36分ごろ水素爆発した。
1590μSvを記録したのは爆発の前。
県は「爆発の前から放射性物質が漏れ出していたと考えられる」としている。
■日本は原爆被害者から海を汚染した加害者へ
福島原発2号機から海に放出した放射性物質の総量は、2011年4月現在で、4700兆Bq(推計)と報告されました。
しかし、現在も放出され続けており、実際にどれだけだけ放出されたのかは不明のままです。
海には、「ヨウ素、セシウム、プルトニウム、ストロンチウム」が流れ出したと考えられます。
プルトニウム、ストロンチウムの測定値が公開されていません。
海産物の放射線については2011年8月上旬に、フランスの測定データが発表されました。
福島、茨城、千葉の海産物は、アイナメ、マバル、コンブなどから200~1000Bq程度のセシウムが検出されています。
ストロンチウムの測定が無いのですが、日本の測定値でも鯖から100Bqを超えています。
■プランクトンも高濃度汚染 福島沖で東京海洋大調査
2011/10/16
福島県いわき市の沿岸60キロ沖までを船で航海し、今年7月上旬に採取したプランクトンや小型の底生生物を採取。
検出したセシウムは、沿岸近くのプランクトンが最高で1キロ当たり669ベクレルと高く、沖合10キロでは同6ベクレルと低くなった。
また底生生物のクモヒトデからは同137ベクレルを検出。
底生生物は海底にたまった放射性物質を取り込むため、今後濃度が高くなる恐れがあるという。
プランクトンを餌とする魚類への影響が懸念される。
石丸教授は「食物連鎖で魚にどのように濃縮されるか分からないので継続的な調査が必要だ」と話す。
◆広島原発の記録を見ると、10歳以下で被爆した子供が20歳までに死亡した確率は、10歳以下で被爆しなかった子供に比べ実に44倍。
(日本アイソトープ協会からICPRに報告 1992年発表)
という驚異的な報告がされています。
◆プルトニウムは、放射線が強く、体の表面や内臓表面を損傷させる。
特に強い毒性を持っている。
吸い込むと肺癌をもたらす。
◆放射性セシウムの137の50%致死量(成人、経口の場合)は0.1mgです。
青酸カリの場合、200mgですから、青酸カリの方がセシウムより2000倍ほど毒性が低い。
■東京湾のセシウム、7カ月で1.7倍 流れ込み続く
2012/05/10 朝日新聞
東京湾の海底の一部で、放射性セシウムの量が昨年夏からの約7カ月間に1.5~1.7倍に増えていることが近畿大の調査でわかった。
■「政府の決めた暫定基準値」を信じてはいけない
福島原発から放射性物質は、現在でも1時間に10億Bq以上、1日に約150億Bq漏れています。
このように放射性物質は増加する一方だということに気づかねばなりません。
くれぐれも暫定基準値以内だからという言葉に騙されないで下さい。
あくまでも国際基準=日本の法律では、1mSv/年です。
国の暫定基準値は、水だ、牛肉だけの単品を計算していますが、人間は大気からの外部被曝、呼吸や水、食材による内部被曝がありますので、足し算する必要があります。
武田氏の計算では、1日に食材1Kgをとるとして、これが100Bqの場合、内部被曝は1mSv/年です。
計算式:
[mSv/年]=[Bq/Kg]/100
現在の政府の基準値は、100~200Bqですから、年間5mSvで食材の基準値を決めたらしいのです。
年間5mSvは、原子炉で働いている作業員が白血病になった時、労災の対象になります。
また、年間5.2mSvは「管理区域」に当たります。
例えば、放射線治療の部屋や、放射線が多めの部屋に入院する場合、医師が診て健康状態に注意する必要があります。
年間20mSvとしながら、このような「管理区域」の措置もとられておらず、何が何だか分からない状態になっています。
それでも政府は500Bqまで安全だと言っていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。
日本人は平均で米を1日に0.16Kg食べます。米が500Bqだとして、米だけで、500×0.184/100=0.82mSv/年にもなってしまうので、基準内だから放射能感受性が大人の3倍もある幼児にも食べさせて良いという値ではないのです。
土地には平均すると、5000Bq程度汚染されています。
1年に1回収穫するたびに、200Bq程度が検出される作物の場合、25年間育て続ければ、その土地はきれいになります。
つまり、積極的に除染しなければ、今後25年間、放射性物質で汚染された野菜が出続けます。
また、3%~5%が玄米に入りますから、250Bqの米が収穫されます。
(白米にすることをおすすめします)
これらの作物が全国に出荷されれば、汚染が全国へと広がるのです。
このように、放射能汚染の農作物や、カウンターでホットスポットを調べているような国へ、旅行したいとか、起業したいという外国人はいないでしょう。
欧州に関しては、放射能汚染については、日本よりも厳しい基準を設けているので、日本政府の暫定基準を見て、日本は汚染されていると見なしています。
ですから、日本からの農作物のみならず、工業製品に対する輸入規制が心配されます。
事実、日本のお茶がフランスに輸出され、放射能汚染の基準を超えて問題になりました。
■火力発電で原子力発電の不足分は補える
福島原発が爆発した直後に、国際エネルギー機関(IEA)が、
「日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な石油火力発電による余剰能力を有している」
との見解を発表しました。
日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用しておらず、平均で100テラワット時の電力を生産しました。
原発停止による60テラワット時の不足分については、火力発電で充分まかなえます。
尚、オーストラリアには日本向けの石炭が千年分くらいあり、他にも海底油田などが100年以上のエネルギーをまかなうことができ、更にメタンハイドレードなどの資源もあります。
■原発は震度6で壊れる
困ったことに、東日本の原発は、青森の東通、宮城の女川、福島の福島第一・第二、茨城の東海の各原発が2011年3月11日の震度6で壊れました。
新潟の柏崎刈羽原発、石川の志賀原発が2007年の震度6壊れました。
つまり、北海道を除いて、西日本の原発は震度6で壊れています。
震度6の地震は10年で13回ありましたから、西日本でも震度6の地震が発生する可能性が高く、その時にはほぼ間違いなく原発は壊れるでしょう。
(2011/10/21)
■武田ブログより
「測定が必要」と思っているのに「測定しないで大丈夫」と言っている偉い人が多くいる。
福島原発から80京ベクレルという途方もない放射性物質が漏れたのですから、北は岩手から南は静岡までの太平洋側の都県は細かく汚染を測定しなければならないのは当たり前です。
・・・
福島原発事故が起こってから突如、「測定しなくても俺には判る」という人が大勢出てきて、不安を煽っている。
新聞・テレビも「大丈夫」と言っておきながら、汚染が見つかると大騒ぎを繰り返している。
不安を解消し、ビックリしないためには市役所の人、5人ぐらいをあて、国は原子力予算の500分の1(10億円規模)を投じて、3ヶ月ぐらいで詳細マップを作っていればビクビクする必要はなかったのです。
今からでも、子供のために、至極、当たり前のことをしてください。
(平成23年10月23日)
■「放射線」魚介、エビ、イカ、初の徹底調査
文春 2011/10/27号
福島原発から大量の放射性物質が流れ込んでいる。
政府は太平洋沿岸で魚のサンプリングを実施し調査結果を公表している。
福島沖から高濃度の放射性物質が検出されており、福島県全域での漁業を自粛している。
だが、はたして食卓に上る魚、貝、エビは本当に安全なのか。
今回はスーパーや築地市場に出回っている83品目を8月に引き続き徹底調査した。
お茶から放射性物質が検出されたこともあり、静岡県を含む以北の太平洋沿岸・魚介類(食べる部分(骨、内臓等は対象外)45品目)を細かくミンチ状にして鉛の箱に入れ、ヨウ素137とセシウム134を測定した。
尚、ベクレルからシーベルトへの返還式は武田教授により、
[mSv/年]=[Bq/Kg]/100
です。
1日の魚介類摂取量は、平均0.1Kgとして、汚染魚の平均を20Bqとすれば、魚介類の年間放射性物質からの被曝量は、0.02mSv/年です。
これに、米、水、野菜、他環境からの被爆が加算されます。
■感想
尚、骨や内臓まで食べる小魚については、放射性物質の蓄積されやすい部分を含んでおり、被曝量はもっと大きくなるはずです。
更に、プラウンクトンへの被爆が確認されており、今後も放射性物質の生物濃縮は続くと思います。
それに、放射性物質の垂れ流しは現在も続いているのでは・・・
◆今後共に注意を!!
文春では、福島以外で、しかも放射性物質の蓄積されやすい骨や内臓以外での測定でした。
海産物の放射線については本書で、2011年8月上旬に、フランスの測定データが発表されています。
福島、茨城、千葉の海産物は、アイナメ、マバル、コンブなどから200~1000Bq程度のセシウムが検出されています。
ストロンチウムの測定が無いのですが、日本の測定値でも鯖から100Bqを超えています。
加えて、福島沖でプランクトンも高濃度汚染、最高で669Bq(10/16)です。
今後、福島の高濃度汚染プラウンクトン、汚染水が、海流と共に広がり、生物濃縮から、日本のみならず外国でも放射能汚染の海流魚が発見される可能性大です。
チェルノブイリでも、数ヶ月経ったので大丈夫と思い込み、事故原発からかなり離れたところで子供に牛乳を与え続け、4年後に甲状腺癌が発症しています。
本書で力説されていますが、微粒子の放射性物質は、煮ても焼いても、放置してもその毒性は変化しません。
唯一、半減期に従い減衰するだけです。
除洗しない限り、つまり放射性物質を他の所に移動しない限り、100年は汚染が続きます。
『人類創成から始まる善と悪の闘いを検証する』
■2015放射能クライシス
武田教授の『2015年放射能クライシス』によれば、LEVEL7の核汚染に対して、何の対応もしなかったことから、福島などの子供達が2015年に甲状腺癌が多く発症する可能性が大きいと、チェルノブイリの結果から述べています。
更に、海に流れ出した放射性物質には、肺癌をもたらすプルトニウム、骨髄癌をもたらすストロンチウムを含め、地上以上に漏れ出している。
かつ、世界標準の年間1mSvの基準を、20mSvにしたことから、工業製品・農産物などの輸出、外資の誘致・海外観光客などが、放っておけば今後更に全国へ拡大する核汚染により不可能になってくると警告し、一刻も早く誠実な社会を取り戻そうと科学者の良心から述べられています。
すなわち、出来るだけこまめに除染、ゴミは捨てる、将来の訴訟に備え住所証明書を取得する、癌対策を行う、国民の側にたった新規省庁の創設等の対策をと訴えておられます。
今、チベットは失った自由を取り戻そうと、2011年10月20日の新聞には、焼身自殺による抗議を繰り広げていると報道されています。
一度失った自由を取り戻すことはそれだけ大変なことなのです。
このまま東電利権を守れば、輸出が止まり、欧米の外資は戻らず、日本産業の空洞化は続き、農産物の汚染がひどくなる。
加えて、甲状腺癌の悲惨さから、2015年クライシス時に日本社会は更に大きく揺さぶられることになる。
まさに、日本存亡の時です。
それにしても、ホットスポットが発見されるたびに大騒ぎですが、当初から分かっていたこと。
しかも、学者が出てきて、問題ないと必ず言う。
想定外の原発事故なのに、想定内のことしか言わない。
例えば、泥が皮膚に付いたり、泥を含むホコリを吸い込んだりなどに関しては、申し合わせたように誰も何も言わない。
良心が麻痺してしまっている。
電力利権団体の良心は、すでに中国人化してしまっているのでしょう。
■福島の子ども甲状腺がん50人に
福島民報 2014/05/19
福島県の全ての子どもを対象に福島原発事故による放射線の影響を調べる甲状腺検査で、対象者の約8割の結果がまとまり、癌の診断が「確定」した人は県が今年2月に公表した数より17人増え50人に、「癌の疑い」とされた人が39人(前回は41人)に上ることが17日、関係者への取材で分かった。
県内の震災当時18歳以下の約37万人を対象に県が実施。
今年3月までに1巡目の検査が終わり、4月から2巡目が始まっている。
尚、甲状腺癌の自然発症率は、1~14才では、10万人で年間 0.01人~0.5人です。
今回の福島第一原発事故で漏れた放射性物質の全量は100京ベクレル(Bq)で、京は一兆の一万倍です。
幸いなことに、西風が吹き、太平洋の方に放射性物質が流されたので、陸への汚染は10分の一程度に抑えられました。
それでも、10京Bqを日本人1億人で割ると、一人当たり10億Bqになります。
■放射性物質放出量、政府推計の2倍か
2011/10/27 読売新聞
福島第一原発事故の初期に放出された放射性物質セシウム137は約3万5000テラ・ベクレルに上り、日本政府の推計の2倍を超える可能性があるとの試算を、北欧の研究者らがまとめた。
英科学誌「ネイチャー」が25日の電子版で伝えた。
世界の核実験監視網で観測した放射性物質のデータなどから放出量を逆算。
太平洋上空に流れた量を多く見積もっている。
■セシウム海洋流出、東電公表の20倍…仏研究所
2011/10/29 朝刊
仏放射線防護原子力安全研究所(IRSN)は28日までに、福島第1原子力発電所事故で海洋に流出した放射性物質セシウム137の総量が2万7000テラBq(テラは1兆倍)に上ると推計する試算を発表した。
東電が公表している数値の20倍にあたるとしている。
同研究所は、過去に経験したことのない規模の放射性物質の海洋流出になると指摘した。
単独の事故によるものとしては過去最大規模という。
このうち82%は、事故が起きた原子炉を冷やすための放水によって4月8日までに流れ出たとされる。
同研究所は東電と文部科学省の観測データをもとに計算。
一人が1日で処理できる量(自力で回復できる量)は、おおむね100Bq(換算すると約1μSv)です。
従って、一人で10億Bqを処理するには、最短でも100万日(おおよそ2640年)が必要です。
人生80年ですから、とても処理できる量ではありません。
2007年に中越地震で壊れた柏崎刈原発からは、大気や海水に3億Bqが流れたとされています。
また、スリーマイル原発事故では、数兆Bqが外部に漏れました。
約1兆Bqとして1億人で割ると、一人当たり1万Bqです。
一日100Bq処理するとして、約100日で処理できる量でした。
いかに、今回の原発事故が甚大なものかがはっきり分かると思います。
このように莫大な量の放射性物質が日本の国土にふったわけですから、何もしなければ徐々に全国に広がっていきます。
例えば、福島の瓦礫を日本中に移動したり、牧草や牛乳を移動したりすれば、人の手で放射能を全国にばらまくことになります。
他にも、台風や、地下水の汚染、海流などで全国にばらまかれてしまいます。
全国への拡散を防止する唯一の方法は、除染をすることです。
表面に積もっている放射性物質を集めて、福島の原発に返すというやり方以外に、各地から放射性物質がなくなる方法はありません。
◆旧ソ連よりも人命を軽視した日本政府
レベル7の原発事故は、チェルノブイリと福島原発だけです。
チェルノブイリでは30京Bqが漏れています。
最初に突撃した消防隊の6人はその日のうちに死亡し、計31人の死者を出しました。
当時のソ連政府は、基本的には年間5mSv以上の被爆地域から、最初に女子供、最後に男性の全員を退去させました。
年間1mSv以上の地域については、任意待避としました。
(待避は全額政府の負担)
さらに夏に子供達を遠く離れた林間学校に行かせて体を休ませることも実施しました。
放射線被曝で分かっていることは、100mSv/年以上浴びた場合に限られています。
100mSv/年浴びると、1億人居たとして50万人が過剰発癌になります。
1mSvという数値は、
「我慢できる限界」と呼ばれています。
1億人当たり5千人の発癌です。
日本では年間の交通事故の死亡者が5千人程度です。
ICRP(国際放射線防御委員会)の勧告や日本の法律に明記されており、1mSv/年でしたら、まず心配の必要は無いでしょう。
ところが、福島原発事故では、文部科学省が子供に対しても20mSv/年以下という基準を設けました。
職業被爆は5年間で100mSv以内、つまり年間20mSvと決まっています。
大人の場合5年間で修復していけるのでこのような規制になっているのです。
日本政府は事故当初、100mSv/年まで健康に影響はないと言い、専門家の中には1mSv/年と言って危機を煽る者が居ると批判していましたが、しばらくすると専門家は1mSv/年が限度だと公式に認めました。
これは事故当初に認め、避難を促すべきだったのですが、福島原発当時に政府は、安全だというばかりで何の対応もしませんでした。
◆4年後から小児甲状腺癌が急増した
広島・長崎の被爆例から、チェルノブイリの原発事故から二年後、健康被害は出ないという報告を発表しています。
ところが、普段ならば10万人に一人も出ないとされる小児甲状腺癌が、急増しはじめました。
ヨウ素131が子供の甲状腺に溜まり、甲状腺癌を引き起こしたことがはっきりと認められています。
(原発から離れたところの牛乳も汚染されており、その牛乳を飲んでいた子供達の間で約5千人に小児甲状腺癌が発生しました)
直接被爆によるものではありませんでした。
IAEA報告の読み違いは、広島・長崎の放射線量・放射性物質の量がチェルノブイリと比べ500分の1程度だったことです。
福島原発には広島原発の500倍以上のウラン235が存在していたことをきちんと認識しなければいけません。
なお、福島第一原発3号機には、MOX燃料と呼ばれるプルトニウムを含んだ燃料を使っており、プルトニウムそれ自体が吸い込むと肺癌の原因になることも、考慮していなければなりません。
ちなみに、311の1日後、東京の大気中の放射線量は上昇し、新宿で1μSv/年でした。
また、東京で放射線量が最も高かったのは3月15日10時~11時に、ヨウ素311が241Bq、ヨウ素132が281Bq、セシウム137が134Bq、セシウム134が64Bqでした。
この1時間に東京の人が呼吸により内部被爆する量は、合計で5mSv/時。
外部被曝は1mSv/時で、合計6mSv/時となり、内部被曝の割合が多いのです。
文科省の基準値「年間20mSv」は外部被曝のみの数値で、内部被曝を考慮していませんでした。
地元の水・野菜などの食料による内部被曝を武田氏が計算しても、50mSv/年以上の被爆をしている子供がいると考えられます。
50mSv/年の被爆は、チェルノブイリの例を見ても小児甲状腺癌が発症する領域です。
4年後に、福島の地で小児甲状腺癌が急増してもおかしくありません。
子供達にヨウ素剤を配っておくべきだったのです。
米国では日本からの帰国者に空港でヨウ素剤を渡しています。
フランスは日本滞在の全員にヨウ素剤を渡しています。
というのは、チェルノブイリの時にソ連ではヨウ素剤を飲ませなかったのですが、ポーランドでは各家庭に核戦争に備えヨウ素剤が配布されており、ポーランドでの甲状腺癌の子供はゼロでした。
今回の原発事故に関するCRR(欧州放射線リスト協会)など、欧州の論文を読んだところ、癌の発症は20万人~40万人でした。
事故直後に政府は被爆測定しなかったことや、当時にどこに居たかの証明が無ければ、被爆で癌になっても政府からの補償を受けることが出来ない可能性もあります。
■マスコミが報じない恐るべき事態
福島の女児過半数に「のう胞」
http://www.tax-hoken.com/news_ai80yUimP0.html
福島県の県民健康管理調査検討委員会(座長・山下俊一福島県立医大副学長)が2012/09/11日に発表した第三回甲状腺検査の結果が、ネット上で物議を醸している。
小学生・中学生女児の過半数に甲状腺の結節や、のう胞が確認されたというのだ。
マスコミ各社ではほとんど報じられていない。
座長を務める山下教授が2000年に長崎県でおこなった調査では、のう胞が見つかった子どもはわずか0.8%だった。
チェルノブイリ事故から5~10年を経たチェルノブイリ地域でも、子どもたちののう胞は0.5%と報告されている。
◆過半数の女児に異常
昨年発生した福島第一原発事故を受け、福島県内では子どもたちへの影響が心配されている。
特に放射性ヨードによる被害は甲状腺に現れやすいため、県内では今年も検査がおこなわれた。
8月24日までの結果をとりまとめた資料によると、受診した子どもは42,060人。
このうち、6歳~10歳では男児50.2%、女児54.1%に、11歳~15歳では男児48.6%、女児55.3%に甲状腺の異常が確認された。
◆子どもへの影響は昨年より悪化
昨年おこなわれた検査では、結節、のう胞が見つかった子どもは、全体の35.1%だった。今年はこれが43.1%と大幅に悪化している。
・・・つまり、
↓
《外部被爆、最大25mSv
福島の2万4千人調査100mSv以下での明らかな影響は確認されていないことから、健康への影響は考えにくいと報告。》
産経2012/06/12
⇒嘘だった!
■事故翌日の双葉町で1590μSv 原発外では最大
2012/09/21
福島県は21日、福島原発事故が起きた昨年3月11日から31日までの、放射性物質の飛散状況をモニタリングポストで観測した結果を公表した。
空間放射線量の最大値は、原発から北西に約5.6キロの双葉町上羽鳥で、12日午後3時に毎時1590μSvを記録した。
原発敷地外ではこれまでで最も高い。
一般の人の被曝線量限度は年間1mSvで、これを1時間で超える数値。
同原発1号機では12日午前に格納容器の圧力を下げる蒸気排出作業を開始。
午後2時半ごろ、格納容器の圧力が低下し、午後3時36分ごろ水素爆発した。
1590μSvを記録したのは爆発の前。
県は「爆発の前から放射性物質が漏れ出していたと考えられる」としている。
■時事寸評 福島の子供の甲状腺ガンをどう考えるか?
武田邦彦 2012/09/12
福島の子供に甲状腺ガンが見つかり、また検査した子供の100人に36人が甲状腺に異常が見つかり、多くの方が心配しています。
これに対して福島の医者団は「チェルノブイリの時に小児甲状腺ガンの発祥は4年目からだから該当しない」とコメントしています。
これをどのように考えるべきでしょうか?
まず、かなりの被曝をしたのですから、子供の甲状腺の異常が見られ、ガンも発症すると考えるのが「普通」で、「大丈夫だ」というような科学的な根拠はありません。
また、医師が「事故から1年半だから、甲状腺ガンの発症は考えられない」というからにのは、次の事を説明しなければなりません。
1.チェルノブイリという1回だけの経験によると、明らかに事故の影響とみられる甲状腺ガンは4年目からですが、その前から甲状腺ガンは見られています。
2.どの甲状腺ガンが被曝によるのかは分からないために、「被曝による甲状腺ガン」というのは、「統計的に被曝前から明らかに増えてきた時点」からのもので、その前の甲状腺ガンが被曝かどうかは分かっていないので、医師はウソをついたと考えられます。
3.いずれにしても被曝によって障害が出る可能性は否定できないので、できるだけ被曝を避けるようにしてください。
これでこそ医師です。
被曝によってガン、生殖異常、免疫疾患などがでることは確かで、それは個人差があり、また統計的(誰にでるか分からないし、出ない人も多い)ということです。
おおよそは「法規の基準以内なら交通事故より多くなり、法規の基準以上なら交通事故より危険になる」という感覚で良いと思います。
国際的、あるいは国内で「1年1ミリシーベルト」を決めるときには「もともと被曝は有害だが、原発からの電気をもらうためには仕方が無いので、我慢する」という「我慢の限界値」という考え方です。
決して、無害とかそのような概念ではありません。
…
今回のことで、お子さんを持つ親御さんは福島の方を含めて、
「断固として子供の被爆を減らす。
できるだけのことをして何も起こらなかったら、それはそれで良いとする」
という信念をもってください。
福島の人はあきらめているように見えますが、子供は大人を信頼しています。
また、親御さんは今度のことを受けて、驚くことはなく、このようになる可能性があったことですから、そのまま注意を続けてください。
注意をした親のお子さんはそれだけ安全です。
精神を強くもって頑張ってください。
私たちができることはそれだけです。
マスコミも
「事故の2日目に自分たちは逃げて、福島の人には安全だと言った」
という罪を償う機会ですから、事実を詳細に報じ、解説陣はどんどん被曝を避ける方法を解説してください。
日本の子供は日本の親が守るものです。
もう一つ、甲状腺に異常のある36%の子供達の検査は2年後ということになっていますが、親御さんとしては心配です。
1年後に検査をして欲しいと希望する子供は検査すべきです。
「インフォームドコンセント」と言われて10年以上が経ちますが、病気に立ち向かうには医学だけではなく、患者さんと一体となった納得性も要ります。
その点で、この「2年後」と決めた医師は実に古いタイプというか、威張っている、患者さんを人間と思っていないという感じです。
(平成24年9月12日)
■甲状腺の疾患はすでに出現しはじめている
2012/08/17
http://blog.livedoor.jp/nihonmamorou/archives/52075597.html
スイス、バーゼル大学教授のミシェル・フェルネックス博士は、IAEA(国際原子力機関)からの独立を求める(核戦争防止国際医師会議)のメンバーでもあります。
記事は氏が日本を訪問された後のインタビューです。
原文はこちら
↓
●福島医大の医師達と意見交換された感想は?
《私は同大学の教授四人に会うことが出来た。
心臓科、泌尿器科、内科そして眼科の医者だ。
彼らは全員放射能汚染に起因する疾患に関してまったく無知だったようだ。
そして若い患者の間に心筋梗塞や糖尿病、眼科疾患が出現するのを見て大変驚いていた。
私は彼らにゴメリ市でバンダジェフスキー教授が独立研究施設ベルラードとの協力の下にチェルノブイリの被害者を対象に行った研究について話した。
バンダジェフスキーの研究は、放射能汚染、特にセシウム137と今挙げた疾患との因果関係を明らかにしている。
福島医大では原発について話してはいけないという指令が出されている。
1人だけ環境学の教授で原発事故の子供への影響を研究しようとしている人がいるが、たびたび脅迫に遭っている。
大半の大学職員は規律を重んじ、自分達のキャリアを守るために目を瞑っている。
これは非常に深刻な事態だ。
日本ほど研究能力のある国は、放射能汚染がもたらす遺伝子の変容についての研究を深め、代々引き継がれていく遺伝子の変異を予防する対処法を開発するべきである。
甲状腺の疾患はすでに出現しはじめているが、癌は潜伏期間が長く、子供が癌や脳腫瘍を発症し始めるのは4年後だろう。
成人の場合はもっと後だ。
体重の軽い赤ん坊の出産が増加している。
女児の誕生は5%減少している。
これは女性の胎児の方が脆弱なせいだ。
先天性疾患やダウン症児の出産数変化に関してはまだ秘密が保たれている。》
●汚染地域の住民は現在どのように生活しているのですか?
《私は京都に避難した女性達に会った。
彼女達は危険についても予防措置についてもまるで何も知らされていなかったし、汚染されていない食品も供給されていなかった。
福島市内では人々は家に閉じこもり、庭仕事もしなくなった。
放射能の線量は大変高いものだ。
除染された校庭でさえそうだ。
日本政府は現在、放射能から避難した家族を未だ汚染の激しい街に帰還させようとしている。
田舎では自給自足をしている小規模農家は汚染米を食べている。
売ることが出来なくなった米だ。
農家は破産した。
彼らは放射性物質の体内への吸収を防止し、体外排泄を促すためにペクチンを摂取する必要がある。》
●りんごのペクチンですか?
《ベラルーシで得た体験によればヴィタミン強化したりんごのペクチンを三週間摂取する療法はセシウムの蓄積量を減少させる効果がある。
つまり人体組織への被害が減少する。
この療法は三ヶ月ごとに繰り返すことができ、特に子供に対しては食品の選択と調理方法を吟味する予防法と組み合わせなければならない。
日本政府はこう言った情報の提供も予防も行っていない。
一方、ベルラード研究所のヴラジミール・バベンコ氏の著書”効果的な放射能予防実践方法ミニガイド”の和訳は日本でよく売れた。》
●日本の行政責任者はチェルノブイリの教訓に耳を貸さなかった?
《そういうことだ。
原発事故発生3日以内に安定ヨウ素剤が配布されることもなかった。
甲状腺疾患や病苦を予防するためのこの単純な措置を取らなかったことは重大な過ちである。
チェルノブイリと同様避難も遅れた。
30キロ圏外の地域では避難も行われず、自主的に避難した人々に対しては賠償も行われない。
放射線防護のための国際ルールも守られなかった。
放射線許容基準が引き上げられ、放射能に対する感受性が成人よりも100倍高い子供にさえ適用された。
かつてソ連政府はこの許容基準量を超えることを拒否した。
しかし日本政府は、住民ではなく原子力産業を救済するために現場に駆けつけた原子力ロビーIAEA(国際原子力機関)の影響の下にこれを認めたのだ。
そしてWHOは完全に姿をくらました。》
●しかし子供達には線量計が配られましたね?
《線量計では外部被曝量がどれくらいかをある程度知ることができるが、体内の人工放射性物質蓄積量は測れない。
そして慢性の内部被曝は外部被曝の10倍の発病力を持つ。
だからこの内部被曝を定期的に検査し、汚染地帯でどのように生活し、食事をし、衣服を選べば良いのかアドヴァイスをしなければならない。
そうしたことが行われていないのは犯罪だ。》
●あなたが福島を訪問された理由は?
《私がぶしつけな性格だからだ。
数ヶ月前のことだが、日本の毎日デイリーニュースの記事を読んで、私は長い手紙を送った。
記事内の主張で私が間違いだと思う点をひとつひとつ指摘したのだ。
私の手紙は全文が公開され大変な反響を呼んだ結果、特に原発事故被害者達の団体から講演旅行に来てくれと声が掛かるようになったのだ。
この訪問のおかげで私は、事故の被害者が見放されているのにも関わらず、いかに原発を再稼動させるために原発ロビーが暗躍しているかを確認することができた。》
■原発事故 告訴団に参加を 東電幹部らの刑事責任問う
2012/09/21 中日新聞
告訴団の福島県民1324人は六月、
「津波による過酷事故対策を怠った」
などとして業務上過失致死傷や公害犯罪処罰法違反容疑で、東電の勝俣恒久前会長や原子力安全委員会の班目春樹委員長ら三十三人を福島地検に告訴した。
■事故翌日の双葉町で1590μSv 原発外では最大
2012/09/21 日経新聞
福島県は21日、福島原発事故が起きた昨年3月11日から31日までの、放射性物質の飛散状況をモニタリングポストで観測した結果を公表した。
空間放射線量の最大値は、原発から北西に約5.6キロの双葉町上羽鳥で、12日午後3時に毎時1590μSvを記録した。
原発敷地外ではこれまでで最も高い。
一般の人の被曝線量限度は年間1mSvで、これを1時間で超える数値。
同原発1号機では12日午前に格納容器の圧力を下げる蒸気排出作業を開始。
午後2時半ごろ、格納容器の圧力が低下し、午後3時36分ごろ水素爆発した。
1590μSvを記録したのは爆発の前。
県は「爆発の前から放射性物質が漏れ出していたと考えられる」としている。
■日本は原爆被害者から海を汚染した加害者へ
福島原発2号機から海に放出した放射性物質の総量は、2011年4月現在で、4700兆Bq(推計)と報告されました。
しかし、現在も放出され続けており、実際にどれだけだけ放出されたのかは不明のままです。
海には、「ヨウ素、セシウム、プルトニウム、ストロンチウム」が流れ出したと考えられます。
プルトニウム、ストロンチウムの測定値が公開されていません。
海産物の放射線については2011年8月上旬に、フランスの測定データが発表されました。
福島、茨城、千葉の海産物は、アイナメ、マバル、コンブなどから200~1000Bq程度のセシウムが検出されています。
ストロンチウムの測定が無いのですが、日本の測定値でも鯖から100Bqを超えています。
■プランクトンも高濃度汚染 福島沖で東京海洋大調査
2011/10/16
福島県いわき市の沿岸60キロ沖までを船で航海し、今年7月上旬に採取したプランクトンや小型の底生生物を採取。
検出したセシウムは、沿岸近くのプランクトンが最高で1キロ当たり669ベクレルと高く、沖合10キロでは同6ベクレルと低くなった。
また底生生物のクモヒトデからは同137ベクレルを検出。
底生生物は海底にたまった放射性物質を取り込むため、今後濃度が高くなる恐れがあるという。
プランクトンを餌とする魚類への影響が懸念される。
石丸教授は「食物連鎖で魚にどのように濃縮されるか分からないので継続的な調査が必要だ」と話す。
◆広島原発の記録を見ると、10歳以下で被爆した子供が20歳までに死亡した確率は、10歳以下で被爆しなかった子供に比べ実に44倍。
(日本アイソトープ協会からICPRに報告 1992年発表)
という驚異的な報告がされています。
◆プルトニウムは、放射線が強く、体の表面や内臓表面を損傷させる。
特に強い毒性を持っている。
吸い込むと肺癌をもたらす。
◆放射性セシウムの137の50%致死量(成人、経口の場合)は0.1mgです。
青酸カリの場合、200mgですから、青酸カリの方がセシウムより2000倍ほど毒性が低い。
■東京湾のセシウム、7カ月で1.7倍 流れ込み続く
2012/05/10 朝日新聞
東京湾の海底の一部で、放射性セシウムの量が昨年夏からの約7カ月間に1.5~1.7倍に増えていることが近畿大の調査でわかった。
■「政府の決めた暫定基準値」を信じてはいけない
福島原発から放射性物質は、現在でも1時間に10億Bq以上、1日に約150億Bq漏れています。
このように放射性物質は増加する一方だということに気づかねばなりません。
くれぐれも暫定基準値以内だからという言葉に騙されないで下さい。
あくまでも国際基準=日本の法律では、1mSv/年です。
国の暫定基準値は、水だ、牛肉だけの単品を計算していますが、人間は大気からの外部被曝、呼吸や水、食材による内部被曝がありますので、足し算する必要があります。
武田氏の計算では、1日に食材1Kgをとるとして、これが100Bqの場合、内部被曝は1mSv/年です。
計算式:
[mSv/年]=[Bq/Kg]/100
現在の政府の基準値は、100~200Bqですから、年間5mSvで食材の基準値を決めたらしいのです。
年間5mSvは、原子炉で働いている作業員が白血病になった時、労災の対象になります。
また、年間5.2mSvは「管理区域」に当たります。
例えば、放射線治療の部屋や、放射線が多めの部屋に入院する場合、医師が診て健康状態に注意する必要があります。
年間20mSvとしながら、このような「管理区域」の措置もとられておらず、何が何だか分からない状態になっています。
それでも政府は500Bqまで安全だと言っていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。
日本人は平均で米を1日に0.16Kg食べます。米が500Bqだとして、米だけで、500×0.184/100=0.82mSv/年にもなってしまうので、基準内だから放射能感受性が大人の3倍もある幼児にも食べさせて良いという値ではないのです。
土地には平均すると、5000Bq程度汚染されています。
1年に1回収穫するたびに、200Bq程度が検出される作物の場合、25年間育て続ければ、その土地はきれいになります。
つまり、積極的に除染しなければ、今後25年間、放射性物質で汚染された野菜が出続けます。
また、3%~5%が玄米に入りますから、250Bqの米が収穫されます。
(白米にすることをおすすめします)
これらの作物が全国に出荷されれば、汚染が全国へと広がるのです。
このように、放射能汚染の農作物や、カウンターでホットスポットを調べているような国へ、旅行したいとか、起業したいという外国人はいないでしょう。
欧州に関しては、放射能汚染については、日本よりも厳しい基準を設けているので、日本政府の暫定基準を見て、日本は汚染されていると見なしています。
ですから、日本からの農作物のみならず、工業製品に対する輸入規制が心配されます。
事実、日本のお茶がフランスに輸出され、放射能汚染の基準を超えて問題になりました。
■火力発電で原子力発電の不足分は補える
福島原発が爆発した直後に、国際エネルギー機関(IEA)が、
「日本は原子力発電の不足分を補うだけの十分な石油火力発電による余剰能力を有している」
との見解を発表しました。
日本は2009年に石油火力発電能力の30%しか使用しておらず、平均で100テラワット時の電力を生産しました。
原発停止による60テラワット時の不足分については、火力発電で充分まかなえます。
尚、オーストラリアには日本向けの石炭が千年分くらいあり、他にも海底油田などが100年以上のエネルギーをまかなうことができ、更にメタンハイドレードなどの資源もあります。
■原発は震度6で壊れる
困ったことに、東日本の原発は、青森の東通、宮城の女川、福島の福島第一・第二、茨城の東海の各原発が2011年3月11日の震度6で壊れました。
新潟の柏崎刈羽原発、石川の志賀原発が2007年の震度6壊れました。
つまり、北海道を除いて、西日本の原発は震度6で壊れています。
震度6の地震は10年で13回ありましたから、西日本でも震度6の地震が発生する可能性が高く、その時にはほぼ間違いなく原発は壊れるでしょう。
(2011/10/21)
■武田ブログより
「測定が必要」と思っているのに「測定しないで大丈夫」と言っている偉い人が多くいる。
福島原発から80京ベクレルという途方もない放射性物質が漏れたのですから、北は岩手から南は静岡までの太平洋側の都県は細かく汚染を測定しなければならないのは当たり前です。
・・・
福島原発事故が起こってから突如、「測定しなくても俺には判る」という人が大勢出てきて、不安を煽っている。
新聞・テレビも「大丈夫」と言っておきながら、汚染が見つかると大騒ぎを繰り返している。
不安を解消し、ビックリしないためには市役所の人、5人ぐらいをあて、国は原子力予算の500分の1(10億円規模)を投じて、3ヶ月ぐらいで詳細マップを作っていればビクビクする必要はなかったのです。
今からでも、子供のために、至極、当たり前のことをしてください。
(平成23年10月23日)
■「放射線」魚介、エビ、イカ、初の徹底調査
文春 2011/10/27号
福島原発から大量の放射性物質が流れ込んでいる。
政府は太平洋沿岸で魚のサンプリングを実施し調査結果を公表している。
福島沖から高濃度の放射性物質が検出されており、福島県全域での漁業を自粛している。
だが、はたして食卓に上る魚、貝、エビは本当に安全なのか。
今回はスーパーや築地市場に出回っている83品目を8月に引き続き徹底調査した。
お茶から放射性物質が検出されたこともあり、静岡県を含む以北の太平洋沿岸・魚介類(食べる部分(骨、内臓等は対象外)45品目)を細かくミンチ状にして鉛の箱に入れ、ヨウ素137とセシウム134を測定した。
尚、ベクレルからシーベルトへの返還式は武田教授により、
[mSv/年]=[Bq/Kg]/100
です。
1日の魚介類摂取量は、平均0.1Kgとして、汚染魚の平均を20Bqとすれば、魚介類の年間放射性物質からの被曝量は、0.02mSv/年です。
これに、米、水、野菜、他環境からの被爆が加算されます。
■感想
尚、骨や内臓まで食べる小魚については、放射性物質の蓄積されやすい部分を含んでおり、被曝量はもっと大きくなるはずです。
更に、プラウンクトンへの被爆が確認されており、今後も放射性物質の生物濃縮は続くと思います。
それに、放射性物質の垂れ流しは現在も続いているのでは・・・
◆今後共に注意を!!
文春では、福島以外で、しかも放射性物質の蓄積されやすい骨や内臓以外での測定でした。
海産物の放射線については本書で、2011年8月上旬に、フランスの測定データが発表されています。
福島、茨城、千葉の海産物は、アイナメ、マバル、コンブなどから200~1000Bq程度のセシウムが検出されています。
ストロンチウムの測定が無いのですが、日本の測定値でも鯖から100Bqを超えています。
加えて、福島沖でプランクトンも高濃度汚染、最高で669Bq(10/16)です。
今後、福島の高濃度汚染プラウンクトン、汚染水が、海流と共に広がり、生物濃縮から、日本のみならず外国でも放射能汚染の海流魚が発見される可能性大です。
チェルノブイリでも、数ヶ月経ったので大丈夫と思い込み、事故原発からかなり離れたところで子供に牛乳を与え続け、4年後に甲状腺癌が発症しています。
本書で力説されていますが、微粒子の放射性物質は、煮ても焼いても、放置してもその毒性は変化しません。
唯一、半減期に従い減衰するだけです。
除洗しない限り、つまり放射性物質を他の所に移動しない限り、100年は汚染が続きます。