負け越すのはいい。
しょうがないな、って…
今シーズンの戦力なら、いくらでも取り戻せるって思うからだ。
だが、しかし、
これが一番嫌だった。
4番ゴメスが打って、マートンが全力で1塁を駆け抜けて、追いつき勝ち越したゲーム。
フイにした。
去年は、これが続いて失速した。
『オ・スンファン』ショック。
今季、ファースト・レコード…『巨人戦』
2015年 4月19日(日)
阪神 vs 巨人巨人
0 0 1 0 1 0 0 0 1 0 2 5阪神
0 0 0 0 0 2 0 1 0 0 0 3【巨人】 高木勇 山口 ○沢村(2勝1敗) Sマシソン(1セーブ)【阪神】 藤浪 福原 呉 ●安藤(0勝1敗)[本塁打] ゴメス2号(神)(デイリースポーツオンライン)
たった2球で同点…和田監督 大誤算呉昇桓に嘆き節「逃げ切るゲーム」
2015年4月20日 7時0分
スポニチアネックス
◇セ・リーグ 阪神3-5巨人(2015年4月19日 甲子園)阪神は19日の巨人戦で1点リードで迎えた9回に登板した呉昇桓(オ・スンファン)投手(32)が、わずか2球で同点に追い付かれる大誤算。延長11回には4番手の安藤優也投手(37)が2死満塁から小林に勝ち越しの2点適時打を浴びて6カードぶりの勝ち越しを逃した。今季甲子園最多46468人の大観衆の前で手痛い黒星。和田阪神がなかなか浮上のきっかけをつかめない。一瞬の静寂のあと、聖地に悲鳴とため息が充満した。同点で迎えた延長11回、4番手の安藤が2四球と単打で2死満塁のピンチを招くと、小林に外角へのスライダーを捉えられ、中前に勝ち越しの2点適時打を浴びた。「…」試合後、ベテラン右腕は報道陣の問いかけにも無言を貫き、クラブハウスへと消えた。ベンチ裏に広がる重苦しい空気。両軍、死力を尽くした激闘だっただけに、手痛い敗戦に選手たちの足取りはどれも重たかった。勝負の歯車が一瞬にして狂った。“悲劇”の始まりは9回だ。8回、2死二、三塁でマートンの放った二遊間へのゴロを処理した片岡の一塁送球ミスで、ラッキーな形で勝ち越し点が転がり込んできた。ここから切るカードは決まっている。1点を守るべく、呉昇桓がマウンドへ向かった。直後に訪れる結末を誰が予想できただろう。バトンを受け取った守護神はあっけなく“落とし穴”にはまってしまう。先頭の代打・高橋由に初球の148キロ直球を中前に運ばれると、続く橋本にも、1球目に投じた直球を捉えられ、打球は無情にも中堅・大和の頭上を越えた。転がるボールを拾い上げた瞬間には、一塁走者の代走・鈴木は、すでに三塁を大きく回っていた。「すべてが勝負球なので、打たれたことは仕方ない。点を取られてしまったので、言い訳はできない」あまりにもあっけない2球の同点劇。後続を断ち、延長10回も無失点に抑えたが、右腕は突きつけられた現実を真正面から受け止めつつ、顔を真っ赤にしながらの報道陣との受け答えには自身への怒り、悔しさがにじみ出ていた。勝敗が決した部分ではないものの、クローザーの今季初となる救援失敗がチームに与えるダメージは大きかった。和田監督も「スンファンで逃げ切るゲームだった。(2球で同点にされて)正直に放りすぎたかな。今日は9回で勝負を付けないといけないゲームだった」と信頼を寄せる男の乱調を悔いた。前日18日は4番・ゴメスが2打点、能見が今季初勝利と投打の軸が躍動し宿敵相手に競り勝った。上昇ムードに持ち込むはずの白星がスルリと逃げ、痛すぎる黒星。開幕3連戦を最後にカード勝ち越しから遠ざかり、借金も再び4に膨らんだ。浮上への“きっかけ”をつかむはずだった聖地での伝統の一戦は後味の悪いものになった。≪今季初の救援失敗≫呉昇桓(神)は9回、高橋由と橋本の連続安打で1点のリードを追いつかれ、今季9度目の登板で初の救援失敗。昨季はセーブの付く場面での救援失敗が6度(4敗)あり、うち2度が巨人戦だった。甲子園での失点は昨季7月22日の巨人戦以来。1点リードの9回、高橋由の右中間ソロを浴びて追いつかれ、同点のまま降板している。≪イニングまたぎも今季初≫イニングまたぎも今季初。2イニングは通算3度目でいずれも延長回突入による続投。昨年広島とのCSファーストS第2戦では3イニングの登板も経験している。以下、サンスポ九回の配球について阪神・梅野
「ヨーイドンで打たれてしまった。(配球は)うーん…分からないです」2球で同点に追いつかれた阪神・呉昇桓
「失投だった。点を与えてしまったので何も言い訳はできない」
データBOX◎…阪神は延長十一回、巨人に逆転負けで延長戦初黒星。今季延長戦では3試合で2勝1敗。
◎…阪神は甲子園で2勝6敗。京セラドームも含むホームで5勝6敗と黒星が先行
敗戦の中キラリ!阪神・西岡、20試合ではや3度目3安打(セ・リーグ、阪神3-5巨人=延長十一回、6回戦、巨人4勝2敗、19日、甲子園)ミスを自らカバーした。“攻撃的2番”の存在感を発揮した。西岡が今季3度目の猛打賞。試合後の口数は少なかったが、打倒巨人への思いをバットで示した。「負けていますからね。また、次がんばります」この日初めて右打席に立った同点の八回無死一塁。勝ち越し機の場面では、初球の送りバントをファウル。追い込まれたが、左腕山口のチェンジアップをうまく拾った。打球が左前に抜けたことを確認すると、走りながら一塁ベンチに向かって何かを叫んだ。マートンの打席で敵失が出て、同点劇につながった。
一回一死から右翼線に二塁打を放つと、先頭の六回は左前打でゴメスの一時同点弾をおぜん立て。16日の中日戦(ナゴヤD)で初めて2番に座ってから4試合目。難しい役割もこなし、打撃は徐々に調子を上げてきた。打率・296はチームトップ。1番・上本が出塁し、西岡がつなぐ超攻撃パターンが確立されつつある。強攻策が裏目に出ることもあるが、相手にとって「2番・西岡」は脅威の存在になっている。今月3日の巨人戦(東京D)は4安打を放った。今季3度の猛打賞のうち、2度が巨人戦。阪神入団時から打倒Gを掲げ、虎1年目を終えた一昨年の契約更改での会見では「倒すという強い思いが芽生えてきた」と語っていた。昨季は開幕3戦目の巨人戦で守備の際に福留と交錯し、負傷で長期離脱。巨人戦出場は7試合にとどまった。それでも、打率・353をマークし、相性はよかった。今季もここまで、ライバルとの一戦で好結果を残してきている。チームはビジターに続き、甲子園3連戦でも負け越したが、巻き返しはこれから。西岡が先頭に立って、打倒巨人に挑んでいく。 (白石大地)
虎・ゴメス、17戦ぶり弾も八回絶好機に三振「気持ち切り替えて」角度よく上がった。感触も飛距離も十分だ。あとは、ラインの内か外か。白球が左翼ポールの内側を通過するのを確認すると、ゴメスは両手をたたいて走り出した。「狙っていたわけじゃないけど、ストライクがきたら積極的に打とうと思っていたよ。いいスイングができたね」2点を追う六回一死一塁。内角直球を弾き返した。うまく肘をたたんで、左翼ポール際へ3月29日の中日戦(京セラD)以来、17試合ぶりの2号2ラン。巨人のペースになりかけていたところで、振り出しに戻した。しかも相手は、5日に東京ドームで2安打完封負けを喫したD3位・高木勇人投手(三菱重工名古屋)だ。前の試合から15イニング目。難敵ルーキーからようやく得点を奪った。「(高木と)まだ2度目の対戦だから、『やりやすい』というところまでいっていないけどね。どの球種もいいし、いい投手だよ」
八回の好機は三振したが、ひと振りで空気を変える。これぞ、4番だ。一時の不振は完全に脱した。前のカードまでは試行錯誤が続いたが、G砲の打撃で大切なのは軸足にしっかり体重を乗せること。昨季からのチェックポイントを徹底的に確認した。成果は結果が証明した。4試合連続打点で、この間に「6」を上積みして、チームトップの12打点。徐々に安打が増えたと思えば、今度は打点量産が始まった。待望のアーチも放てば、もう大丈夫だ。最近は他の打者で得点が入らないのも気がかり。この3連戦、チームの6打点中5点が4番だ。周りが打てないのなら、誰よりも打つ。それが主砲の仕事だ。「長いシーズンだから、こんな試合もあるよ。あしたは休みだし、しっかり気持ちを切り替えて戦いたいね」敗戦後、背番号5は前を向いた。21日からDeNA戦(横浜)。舞台となる敵地は昨季、11試合で打率・318、2本塁打と相性のいい舞台。復活した助っ人が、今度こそ虎を勝利に導く。 (安藤理)
熱投!阪神・藤浪、今季自己最多142球「粘れたと思う」藤浪は今季自己最多となる142球の熱投をみせた。「ボール自体はよくなかったし、コントロールにバラツキがあったが、その中でも粘れたと思う。体力的に余裕がなかったわけではない」。最速156キロをマークした直球は七回にも153キロを計時。六回のピンチも無失点で乗り切り、7回2失点8奪三振で先発の役目を果たしたが、今季2勝目はならなかった。