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「八紘一宇」礼讃はヤバいことか

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転載元 草莽崛起ーPRIDE OF JAPAN

「八紘一宇」礼賛はヤバいのか 侵略と家族と三原発言の関係

2015/03/18 Wed

三原じゅん子参院議員はブログで「八紘一宇」の意味を改めて説明した。



「八紘一宇」とは
2015年03月17日(火)

「八紘一宇」というのは、『日本書紀』において、初代神武天皇が即位の折りに
「掩八紘而爲宇」(あまのしたおおひていえとなさむ)
とおっしゃったことに由来する言葉です。

(※2月11日の建国記念日が、神武天皇が即位したとされる日)。

この「八紘一宇」とは、簡単に言えば、「ひとつの家族のように仲良く暮らして行ける国にしていこうではないか」ということなのですが、昭和13年に書かれた「建国」という書物によりますと、

『八紘一宇とは、世界が一家族のように睦(むつ)み合うこと。
一宇、即ち一家の秩序は一番強い家長が弱い家族を搾取するのではない。
一番強いものが弱いもののために働いてやる制度が家である。
これは国際秩序の根本原理をお示しになったものであろうか。
現在までの国際秩序は弱肉強食である。
強い国が弱い国を搾取する。力によって無理を通す。
強い国はびこって弱い民族をしいたげている。
世界中で一番強い国が、弱い国、弱い民族のために働いてやる制度が出来た時、初めて世界は平和になる。
日本は一番強くなって、そして天地の万物を生じた心に合一し、弱い民族のために働いてやらねばならぬぞと仰せられたのであろう。』

ということです。


予算委員会の質問でお伝えしたかったこと
2015年03月18日
 
「八紘一宇」について、予算委員会の質問でお伝えしたかったこと。

昨日の予算委員会における私の質疑にたくさんの反響を頂きました。
ご意見の中には、「八紘一宇」という四字熟語について、「戦争や侵略を正当化する『スローガン』『標語』だったことを軽く見ている」といったご指摘が多くありました。
私があえて「八紘一宇」という言葉をつかって、委員会質疑で問題提起を行った意図をお伝えしておきたいと思います。

この言葉が、戦前の日本で、他国への侵略を正当化する原理やスローガンとして使われたという歴史は理解しています。
侵略を正当化したいなどとも思っていません。
私は、この言葉が、そのような使い方をされたことをふまえ、この言葉の本当の意味を広く皆さんにお伝えしたいと考えました。

ご指摘いただいた中にもありましたが、「八紘一宇」という四字熟語そのものは、大正時代に入ってからつくられた言葉であると言われていますが、もともとは神武天皇即位の際の「橿原建都の詔(みことのり)」にそもそもの始まりがあります。

是非、全文をお読みいただきたいと思いますが(「橿原建都の詔」の全文は、末尾に引用させていただきました)、まずは該当部分の抜粋をご覧ください。

「八紘(あめのした)を掩(おお)いて 宇(いえ)と為(せ)んこと 亦可(またよ)からずや」

今回、私が皆さんにお伝えしたかったことは、戦前・戦中よりも、ずっとずっと昔から、日本書紀に書かれているような
「世界のすみずみまでも、一つの家族として、人類は皆兄弟としておたがいに手をたずさえていこう」
という理念、
簡単に言えば「みんなで仲良くし、ともに発展していく」和の精神です。

この詔を素直に読んでみますと、国民のことが「おおみたから」と呼ばれているように、自分より他人をいつくしみ思いやる利他の精神、きずなを大切にするこころや、日本の家族主義のルーツが、ここに表れているのではないかと私は感じました。

今回、「陸奥(むつ)の国震災賑恤(しんじゅつ)の詔」でもご紹介いたしましたが、歴代天皇の詔やお言葉のなかに引き継がれている、人をいつくしむ精神こそ、長い歴史をもつ日本という国の理念としてとらえ直すべきではないか。
そうして、もともとの意味にもどって、世界の人に理解してもらえるよう発信していくべきではないか。そう、私は考えたのです。
その思いから、今回の質疑の中で、この言葉を申し上げることに決めました。

今回の質疑では、グローバル資本主義の下、競争社会が行き過ぎ、つまり弱肉強食であって、自分さえ儲かれば他人などどうでもいいといった考え方が世の中にあることをうれい、それを正すための理念が必要だと考えました。

今回の私の質疑がひとつのきっかけになって、忘れられようとしている日本の「建国の理念」と「天皇陛下の祈り」について、広く知って頂くとともに、皆様に考えて頂ける機会になって欲しいと思っております。
最後に、ご批判も含め、皆様から頂いている様々なご意見を糧として、私の議員としての今後の活動に、しっかりと活かしていきたいと思います。




自民党の三原じゅん子参院議員が、国会質疑で「八紘一宇」というスローガンを「日本が建国以来大切にしてきた価値観」として紹介し、波紋が広がっている。
この言葉は、元々は「世界を一つの家とすること」という意味で登場する。
だが、それが派生する形で「侵略を正当化するために使われたスローガン」だと受け止められることも多い。
早くも韓国では、「侵略戦争のスローガンを礼賛」などと批判が出ている。
 
元々の意味は「全世界を一つの家にする」
三原氏は2015年3月16日の参院予算委員会で、アマゾンをはじめとする多国籍企業の課税回避の問題について質問する中で、

「そもそも、この租税回避問題というのは、その背景にあるグローバル資本主義の光と影の、影の部分に、もう私たちは目を背け続けることはできないのではないか」

と問題提起。

その後、「八紘一宇」という単語を持ち出した。

「そこで、今日、皆様方にご紹介したいのが、日本が建国以来大切にしてきた価値観『八紘一宇』」

「八紘一宇」とは、日本書紀の文言をもとに戦前の宗教家、田中智学が1913年に使い出した言葉だ。
「八紘 = 8つの方角=全世界」「宇=家」を意味し、「全世界を一つの家にする」という意味だが、三原氏は「昭和13(1938)年に書かれた『建国』という書物」から引用しながら、こう説明した。

「八紘一宇とは、世界が一家族のように睦(むつ)み合うこと。
一宇、すなわち一家の秩序は一番強い家長が弱い家族を搾取するのではない。
一番強い者が弱い者のために働いてやる制度が家である。
これは国際秩序の根本原理をお示しになったものであろう。
現在までの国際秩序は弱肉強食である。
強い国が弱い国を搾取する。
力によって無理を通す。
強い国はびこって弱い民族を虐げている。
世界中で一番強い国が、弱い国、弱い民族のために働いてやる制度が出来た時、初めて世界は平和になる」

「麻生大臣!この考えに対して、いかがお考えになるか」
国会図書館のデータベースによると、この「建国」という書物は、国家主義思想団体「創生会」を結成し、後に九州日報社(現・西日本新聞社)の社長を務めた清水芳太郎が1938年に出版した『建国』のことを指しているようだ。

引用部分を読み終わると、三原氏は麻生太郎財務相に、こう賛同を求めた。

「これは戦前に書かれたものだが、八紘一宇という根本原理の中に、現在のグローバル資本主義の中で、日本がどう立ち振る舞うべきかというのが示されているのだと、私は思えてならない。
麻生大臣!この考えに対して、いかがお考えになるか」

これに対して麻生氏は、

「日本中から各県の石を集めましてね、その石を集めて『八紘一宇の塔』ってのが宮崎県に建っていると思いますが、これは戦前の中で出た歌の中でも、
『往(い)け、八紘を宇(いえ)となし』とか、いろいろ歌もありますけれども、そういったものにあってひとつの、メインストリーム(主流)の考え方のひとつなんだと、私はそう思う」

「こういった考え方をお持ちの方が、三原先生みたいな世代におられるのに、ちょっと正直驚いたのが実感」

などと話し、「八紘一宇」の考え方を現代にどう反映されるかについては答弁を避けた。

「八紘一宇」の文字はGHQの指示で一度は削られた
三原氏や麻生氏は言及しなかったが、この「八紘一宇」という単語は1940年の閣議決定では大東亜共栄圏の建設とあわせて言及され、その後もたびたび大日本帝国の戦争遂行のスローガンとして用いられてきた。

麻生氏が言及した「八紘一宇の塔」は、正式には「八紘之基柱(あめつちのもとはしら)」といい、太平洋戦争開戦直前の1940年に完成。
敗戦後の1946年に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の指示で「八紘一宇」の文字が削られ(1965年に復元)、塔の名前も「平和の塔」に変更されたという経緯がある。

広辞苑の第6版を見ても、「八紘一宇」は

「世界を一つの家とすること。太平洋戦争期、日本の海外進出を正当化するために用いた標語」

と説明されており、今では戦争と切り離して考えることは難しい言葉だとも言える。

そのため、韓国では早くも発言が
「過去の日本の侵略戦争を正当化するスローガンとして使用された『八紘一宇』を礼賛するような発言をして問題になっている」
(YTNテレビ)

などと否定的に報じられつつある。

菅義偉官房長官は3月17日午後の会見で、

「(三原氏の発言を委員会の現場で)最初から聞いてれば、租税回避の発言の中で引用されたと思っていたので、従来の意味合いとかニュアンスとは違う意味で使われたと思っている」

と述べ、三原氏に戦時のスローガンを擁護する意図はなかったとの見方を示した。

三原氏は同日朝にブログを更新し、国会で読み上げた『建国』の一節を掲載。
「侵略のスローガン」といった指摘に対し、直接の反論はしていない。

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