投票先 自民42%、民主9%(6月28日~30日)
読売新聞社は6月28~30日、参院選公示を前に全国世論調査(電話方式)を実施した。比例選での投票先について政党名を読み上げて聞いたところ、自民党が42%(前回6月8~10日は44%)で、1けた台の他の政党を大きく引き離した。自民党は、この質問を始めた今年1月以来、トップを維持。東京都議選で候補者全員当選を果たした勢いが続いている。自民党に続くのは、民主党の9%(前回7%)、公明党の6%(同5%)で、日本維新の会は5%(同5%)となり、みんなの党の5%(同4%)と並ぶ4番目に後退した。共産党は4%(同3%)だった。参院選の結果、与党の自民、公明両党が参院で過半数の議席を「獲得する方がよい」とする回答は52%(前回46%)に上昇した。「ねじれ国会」を解消し、政治の安定を求める人が多かった。通常国会最終日に野党が参院で安倍首相に対する問責決議を可決し、重要法案が廃案になったことなどが影響したとみられる。安倍内閣の経済政策を「評価する」と答えた人は54%で、「評価しない」の31%を大きく上回った。投票先での自民党の優位は、「アベノミクス」が支持されているためのようだ。
こんな政党に…
向こう3年、この政党一党ですべてを決めさせていいのか、ホントに?
この調査に、
「あなたは、自民党が生まれ変わったと思いますか」
という設問はなかったのか。
“竜頭蛇尾”と化す国の出先改革
人羅 格 [2012.04.02]国家公務員30万人のうち約19万人は中央官庁の地方機関に配属されている。「国交省東北地方整備局」のような国土交通省地方整備局、農水省農政局などが大どころだ。厚生労働省所管の「ハローワーク」(公共職業安定所)もそのひとつである。出先業務の多くは自治体に移譲が可能とされ、一部は自治体との重複も指摘される。それだけに、出先改革は分権と行革の一石二鳥的効果が期待できる。まさに国家公務員人件費削減の「本丸」なのである。中央官庁にしてみれば文字通りの身を切る改革だけに、抵抗はハンパでない。福田、麻生内閣の自公政権でも当時の地方分権改革推進委員会は約3万5000人の削減の数値目標を掲げ、改革に取り組んだ。ところが各省の激しい抵抗に遭い、勧告はお蔵入りしてしまった。民主党政権でも出足は鈍かったが、近畿を中心とする「関西広域連合」や九州地方知事会が国交省、経済産業省、環境省の3機関の移譲先行を求めた。政府も当面、この両地域で3機関の移譲を実現できないか、重い腰を上げた。とかく地方分権改革に不熱心と評される野田佳彦首相も今国会への法案提出を明言、内閣府を中心に政府内の調整が進んでいた。だが、最終案はかなり後退した内容になりそうだ。特に問題なのは、国に地方に事務を移譲する「受け皿」のハードルを高くした点だ。複数の都道府県が法律上の「広域連合」を設置すれば移譲可能としたが、「(国)出先機関の管轄区域を包括しなければならない」と条件をつけたのである。つまり、近畿であれば「国交省近畿地方整備局が管轄する全府県が参加した広域連合を作らなければダメ」ということだ。関西広域連合には奈良県が参加を拒否しており、受け皿の条件を満たすことができない。しかも「奈良県が入っていないのだから仕方ない」と国が地方に責任を転嫁することも可能だ。
九州もまた、全県が参加する広域連合の結成までは予定しておらず、やはり移譲は立ち消えとなる。それでも心配なのか国交省は地方に事務を移譲する際、大災害時のみならず平時でも指揮監督権を持たせるよう要求している。これでもか、とばかりの攻勢だ。補助金の改革や国が地方行政にさまざまな基準を押しつける「義務づけ、枠付け」の見直しなど地方分権改革で悪戦苦闘の民主党政権だが、出先見直しの難易度はこれらに比しても高い。本来なら官邸が相当関与しなければ実現しない改革だが、政治主導が発揮された形跡はない。
それどころか族議員化した議員、ひも付き補助金の配分で中央官庁に弱みを握られる市町村がこぞって改革に反対し、自民党政権時代に負けず劣らずの抵抗運動を繰り広げている。再燃の兆しみせる「道州制」導入論
人羅 格 [2012.02.23]広域自治体である都道府県は1888年に香川県が愛媛県から分離して以来、東京府の都制への移行などを除き、120年以上も変わっていない。一方で、住民行政の基礎自治体である市町村は明治、昭和、平成と3度の大合併を経て自治体数の減少と規模拡大を進めてきた。
このため、都道府県をより広域な数ブロックの「道」「州」に再編する構想がかねて経済界などで議論されてきた。自民党も基本的に前向きだったため、政府の第28次地方制度調査会は小泉政権時代の06年3月「導入が適当」と答申、全国を9、11、13道州に分ける3パターンの案を示した。「実現は難しいが万一、議論が具体化した時に備えてひな形を示しておく」(総務省幹部)狙いがあった。だが、政権交代当時に民主党を仕切っていた小沢一郎元代表、さらに同党の有力支持団体である自治労は道州制に慎重な立場だ。そうした背景もあり民主党政権のいわゆる地域主権改革は「市町村重視」を掲げ、議論は凍結されていた。大阪維新の会の橋下共同代表は、大阪府、大阪市を再編する「大阪都」構想の実現を目指すが、分権統治システムの最終目標に道州制を据える。
自民党が以前にまとめたプランも「限りなく連邦制に近い道州制」が掲げられるなど、中央集権を打破する魅力的な選択肢であることは事実だ。だが、いざ現実問題になると、これほど困難が予想される改革もない。「県民性」という言葉に代表されるように120年以上続いた47都道府県という行政単位は今や文化、生活の単位として国民に根付いている。都道府県知事、同議会議員、さらに職員の多くも自分たちのリストラに直結しかねない構想だけに本音は反対、慎重だ。埼玉、新潟、三重、福井、長野のようにどのブロックに帰属するか、議論が分かれそうな県もある。「今は総論賛成でも具体化に動けばハチの巣をつついたような騒ぎになるだろう」(自民党ベテラン議員)。ブロック間の経済格差の財政調整をどう進めるかという制度設計上の根本的な課題、加えて東京都や「大阪都」が実現した場合の道州制との兼ね合いも重要な論点だ。橋下氏自身、道州制実現には極めてハードルが高いことを認めており、まず大阪都構想の実現を統治システム改革の突破口としたい考えだ。仮に構想が具体化への道を進む場合、理念や工程を定める基本法の制定が最初の政治テーマとなる。政界の一部には、道州制を単に行政コスト削減の手段としてだけ位置づけたり、逆に国の関与を強めようとする議論もあるだけに、油断できない。これまでの政権が持ったことのないような政治パワー、さらに現状では閉塞感を打開できないという国民の危機感の双方が具体化の大前提となることは間違いない。
橋下が西成改革のため、区長を兼任するといったとき、
ルール上認められないと言って反対した議会。
…国会での有象無象に似てる。
善良なる独裁が必要な改革期、
いまだ、前例主義で物事は前に進まないまま。
それでも「自民を選択」―― か…
ネジレを解消し、政治に安定を求めるために自民を推す―― ?
安定したまま沈没するか、
足掻いて、陸地を求めるか、
沈む船から、全員は逃げ切れない。
だが、
ボートを漕いで、まず逃げ出すのは既得権トライアングルと決まってる。
それを指くわえて見てられるなら、
それもまた、民主主義(笑)。
羊たちの沈黙。
ホントに、
「維新」や「みんな」といった自民党の監視役は、いらないの?