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大阪都抗争(市闘編)/Ⅱ.対決するには、束になっても役不足な面々

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朝まで生テレビ 1月28日
香山リカ(精神科医・『ハスズムを許すな!』共著者):
個人的な話になるんですけども、橋下さんがツイッターで、私が橋下さんのことを、「一回も面談もしたこともないのに病気だと診断した」と書いてます。
それはちょっと誤解があります。
おそらく、それは『ハスズムを許すな!』という本の中で、私が橋下さん的な…あの、何でも長所と短所がありますけども、今の橋下さんの説明も、とてもわかりやすくて、非常に納得したんですが…逆に問題をわかりやすく、あまりにもシングルイシューというか、絞り過ぎてて、「改革、イエスか、ノーか」と迫るテクニックで…私は日本に限らず、そういった手法自体が有権者の側の不安とか恐怖にフィットするんじゃないかと、そちらの危険性をずっと唱えていて…
ですから橋下さんを、何かの病気だと診断したことはないですし、また、一度も面談したこともないのに診断したと書いてましたが、逆に面談をして診断をした人のことを、私は守秘義務がありますから、それを本で「こないだ橋下さんに会いましたが、あの人やっぱりナントカ病ですね」とかいうようなことは、私は書きませんですけども。
 
橋下徹(大阪市長):
ただ本の中でね、『ボーダーライン・パーソナリティー障害』という自殺者が多い、うつ病患者に多いという、この病名を出されて、この本と見れば、僕がそうだと…
僕のような性格の者がこれにあたるんじゃないかと…
 
香山:
それは性格…
 
橋下:
それはものは言いようなんで、
 
香山:
そうですね。
 
橋下:
僕は何が言いたいかというと、いわゆる学者さんとか、こういう批判をされる人たちというのは、ようはメディアで、一部の僕の行動を見て、勝手に判断する…
この『ハシズム』の本の中で、みんながね…まあ薬師院さんなんかでも「ステレオタイプ的な考え方はよくない」と言われてるんですが、一番ステレオタイプなのは皆さんじゃないかと。
「白黒つけるやり方はよくない」とも言われてますが、僕は大阪府知事時代3年9カ月、予算の議会を4回通してます。
議案の数でいえば、おそらく2000本以上。
これ、ほとんど話し合いでやってるんですよ。
僕は批判を受けるのはいいんですけどもね、その…
 
田原:
ちょっと待って。
どこがいけないの?橋下さんの。
 
薬師院仁志(『ハシズムを許すな』共著者):
ですから、今のような大きな図式を出されるときは非常にうまく説明される。
ただ一か所、ゴマカしたんですよ。
区長を公募されるんですね、と訊いたら「はい」と仰った。
 
橋下:
ええ。
 
薬師院:
でも、違いますね。
僕はこれがものすごく大きな問題だと思うんですね。
橋下さんは市長選に立候補されたときに、選挙公報に「区長公選」だと書いてる。
そして、ご自身の写真が載ったマニフェストにも、住民の直接選挙で区長を選ぶと。
それが市長に就任された初日にですよ、12月19日にですよ、その日に「区長を公募します」と発表したんですよ!
つまり、選挙のときは、住民自らが区長を選びましょうと。
それを1年間やってできませんでした、と言うならともかくね、就任初日ですよ。
募集要項を見ても「特殊事務職」と書いてるじゃないですか。
さんざん役人区長はダメだと言っときながら、事務職を公募して〝こっち〟で選びますよと。
任期見たら、この4月から4年間ですよ。
橋下市長が辞めた後も区長なんですよ。公募された人たちは。
 
田原:
ちょっと何が言いたいの?
公選じゃなくて、公募で市長が自分で区長を決めてるのはおかしい、って事?
 
薬師院:
いや、最後まで言わせてください。
東京都の例を出して、橋下さんは東京都のように選挙で区長を選ぶと仰ったんですよ。
役人区長はダメだって。
なのに就任初日でそれを引っ繰り返した。
それともう一点。
その募集要項を見たら、最終的に選ばれた人は「略歴等が公表されることがあります」と書いてるんです。
そしたら我われはどんな方が区長になるのか、最終的に選ばれた方が、「略歴ぐらいは教えてくれるかもしれません」みたいなね、そんな上から降ってくるような区長を置くと仰ってるワケでしょ。
選挙の広報に書いたことと、まったく正反対のことを言ってるんですよ。
 
橋下:
これね、学者さんは制度論、運動論というのをご存じないんですね。
僕は公選制にすぐ明日からでもできるんなら、やりたいんですよ。
でもやるには、公職選挙法の改正がいるんですよ。
ですから、まず制度として、「公選制を目指します」というのをゴールにしてますから、その中途の段階では公募にせざるを得ません。
学者さんはね、色々と新しいことをやることに関しては批判されますが、じゃあ現在の区長さんの略歴ご存知ですか?
今の区長さんは、市長が任命してるんですよ。
 
薬師院:
そんなこと聞いてないですよ。
 
田原:
吉富さん、今の議論どう?
 
吉富有治(『橋下徹・改革者か、壊し屋か』著者):
僕は橋下さんの手法は全然間違ってないと思います。
大阪都っていう〝都〟にしないと、できないワケですから。
その過程として、橋下さんはシュミレーションされてるんだと思うんです。
公募区長になった場合に、どれだけ住民自治と近くなるかと。
逆に言うとね、公募でうまくいかないとなったら、システムを変えるかもしれません。
 
橋下:
そうです。
ですから、公募区長がダメな場合は僕の責任ですから、でも、少なくとも今の区長よりは、はるかにマシになるんですよ。
今の区長は権限も財源も何もないですから。
 
(CM)
 
薬師院:
いきなり公選区長はできないって、それは私たちが言ってたことなんですよ。
できないことを公約に掲げてると、私たちは批判してたんです。
そんなことはわかってたんですよ。
しかし、橋下さんは、「区長を住民で選びましょう」「自治を住民に取り戻しましょう」と、4年間の市長の公約として言ってるんです。
それに向かって努力する前に…
 
柳本顕(自民党大阪市会議員):
薬師院さんのお怒りもわかるんですが、ただ、それは都構想が実現したときの公選ということなので…
その過程において、色々やり方を試そうという市長のお考えはわかるんです。
ただ、我々としては公選ということを念頭に置いてましたから、いきなりその過程でですね、就任当初から、いきなり公募にしますよ、というのを表明された上で、その過程についての説明がなかった。
そのあたりへの戸惑い、違うじゃないかという意見があるというのは、私は認識すべきだと思うんです。
 
橋下:
そしたら、区長の公選にいたるまで、その過程でどういうカタチが妥当ですかね?
 
柳本:
例えば公募をすることについて、24区一度にやることがいいのか。
どういった効果が出るのか、まず一区だけでやってみて、それを検証した上でやってみるという方法もあるんじゃないかと…
 
田原:
つまり、自民党は橋下さんのスピードが早過ぎるから、もっとユックリやれと。
 
柳本:
まあ、スピード感というのは、まさに橋下さんの手法ですから…
 
田原:
はい、共産党。
 
山下芳生(共産党参議院議員):
大阪都構想について言いますと、そもそも、選挙で都構想が信任を受けたとは言えません。
これ維新の会が選挙期間中に撒いてたビラなんですが、そこには、「ダマされないでください。大阪維新の会は『大阪市をバラバラにしません』『大阪市は潰しません』と、こう書いてるんですよ。
ところが大阪都構想というのは、大阪市を潰して、バラバラにして、24区を8ないし9区に再編すると…つまり大阪市はなくなるんですよ。
都構想は信任されてないですよ。
言うてることと、やってることが違う。
 
田原:
そうすると、橋下さんの都構想では、市長はいらなくなる?
 
橋下:
はい、そうです。
 
田原:
なるほど。
 
山下:
そう…そうなんですよ。
大阪市はなくなるんです。大阪は市がなくなってバラバラになるんですよ。
バラバラにしませんって選挙で言ってることをね…
 
橋下:
これはですね、コミュニティーの問題と、役所組織、行政機構の問題を混同されてるんですね。
大阪市というコミュニティーは、役所組織がどうなろうが残るんですよ。
1943年までは東京も府と市でした。
戦後、東京は23区に分かれましたけども、東京というコミュニティーがなくなったかといえば、なくなっていません。
大阪でも、北区と大淀区が一緒になって北区になった。
南区と東区が一緒になって中央区になった。
これは行政の枠組みが変わっただけで、コミュニティー、自治会とかは何も変わってないんです。
 
山下:
東京じゃなくて、これ大阪市という行政区がなくなるんですよ。
大阪市を潰しませんと、選挙期間中に言ってることとまったく違うじゃないですか。
 
橋下:
市役所は潰しますよ。
 
薬師院:
この選挙中に撒かれたビラなんですけども、
実は市長選挙のとき、大阪市民には大阪がバラバラにされるという危惧がかなりありました。
 
山下:
そうそう。
 
薬師院:
なぜならば、このビラが撒かれる10日ほど前の11月1日に、維新の会は「マニフェスト別添え」というのを出して、ここに何が書かれてるのかというと、「大阪市を特別自治区に編成することに対し、『大阪市をバラバラにする』という極めて感情的な、非論理的な反論が存在する」と。
「基礎自治体はむしろ、バラバラになるべきである。これが地方分権、住民自治である」と。
大阪市がバラバラになるべきだと書いてるんですよ。
で、そのウケが悪くなったら、選挙期間中のビラに「ダマされないでください。大阪はバラバラにしません」とね、
一事が万事そうなんです。
公選区長だってそうなんですよ。
だって、10日で変わるんですよ。
そういうのについていけないって言ってるんです。
 
橋下:
大阪市というコミュニティーと、役所組織の再編というのを混同されてるんですけども…
そしたらね、お訊きしたいのは、今の大阪市のままでいいのか、それとも8~9に分かれて、住民にキメの細かいサービスをするようになるほうがいいのか、
どちらをお考えなんです。
 
薬師院:
私はそんなこと訊いてない。
私は市民として…
 
山下:
すり替えだ!
選挙で、市民にこのビラを配って、「大阪市をバラバラにしない」と言いながら、それで選挙やって、勝ったら大阪市をバラバラにするというのは、選挙を冒涜するものです。
 
香山:
言葉尻を捉えるようで申し訳ありませんが、ツイッターで市長が「父的なリーダーをつくるんだ」と。
私、精神科医ですからどうしても〝父的〟という言葉にも引っかかってしまうんですが…
 
橋下:
それは内田さんの発言を引いたんです。
※内田樹(『ハシズムを許すな!』共著者)
香山:
ただ、その父的というのは、今のお話じゃないですが、説明抜きで、「お父さんの言うことを聞いてれば間違いない」っていうね…
 
橋下:
それじゃないです。
内田さんの発言をまず引いてますんで、内田さんに対する批判として言ってますんでね。
 
香山:
でも…
 
橋下:
父的という意味は、内田さんの言われてることの父的ということなんでね。
 
香山:
ただ、府知事時代からの一連の流れを見て、昔の話で恐縮ですけども、討論会の中で、「言うことを聞かない子どもが出たら手が出てもしょうがないんじゃない」かとかね、「文化は行政が育てるものじゃない」とか、そういう一連の発言を聞いていると、どうしても弱い者に対して切り捨てが行われるんじゃないかと、今の話のように説明抜きでトップダウン的に結果だけが示されるんじゃないかと、どうしても住民としては危惧してしまうんじゃないでしょうか。
 
薬師院:
「基礎自治体はむしろバラバラになるべきだ」と明記してますが、この11月1日に出したマニフェスト別添えに書かれてる考え方は今も変わりませんかと聞いてるんです。
 
橋下:
変わりません。
 
薬師院:
ということは、その変わらないということを前提で「大阪市はバラバラにしません」というビラを配ったんだと。
 
橋下:
基礎自治体が複数になっても大阪というコミュニティーはなくなりません。
 
山下:
大阪市なくるでしょ。
 
橋下:
大阪市はなくなりますよ、いや、市役所は、ですよ。
 
山下:
大阪市がなくなったら困ると思ってる人、沢山いるんですよ。
 
田原:
東さん、どう思う?
 
to be continues.
 
 

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