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大前研一/何故、橋下は失敗したのか

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かつて橋下徹氏と縁があった大前研一氏 支援諦めた経緯語る
NEWS ポストセブン 6月20日

大阪市特別区設置住民投票で大阪都構想が否決されたとき、橋下徹大阪市長は任期満了後に政治家を引退すると表明した。
この政治家引退表明について、大前研一氏は潔いと評価することは到底できないと断じている。
橋下氏はなぜ、みずからが掲げた改革を実行できなかったのか、大前氏が解説する。

大前研一:
「大阪都構想」の是非を問う住民投票で敗北した橋下徹大阪市長(大阪維新の会代表)が政界引退を表明してから1か月が過ぎた。
しかし、今なお「復活」構想が取り沙汰されるなど、引退後をめぐる議論が喧(かまびす)しい。

当初は、記者会見で「負けは潔く認めます」と言った橋下市長を文字通り「潔い」とする声も多かった。
しかし、橋下氏が何を残したかを考えれば、“潔い退き際”と評価することは到底できない。
目的を達成できなかった理由をもっと謙虚に反省すべきである。

そもそも私は、橋下氏が大阪府知事に就任した当時から応援してきた。
橋下氏は私の著作をほぼすべて読破し、中央集権から道州制に移行する「平成維新」の構想を実現したいと言ってきた。
そして「大阪維新の会」を立ち上げる際に「維新の会」の名称を使うことについても打診を受け、快諾したという経緯がある。

以前から私はずっと「無駄な喧嘩はやめたほうがいい」と、口を酸っぱくして橋下氏に忠告してきた。
しかし、彼は次第に聞く耳を持たなくなり、前述の従軍慰安婦問題をはじめ、大学教授や「在日特権を許さない市民の会」との論争など、無意味な“場外乱闘”を繰り返した。
結局、彼は法廷と同様に個々の議論で自分が正しいか正しくないか、いちいち決着をつけなければ気が済まない“弁護士病”が抜けなかった。

政治家や経営者など組織のリーダーは自分のビジョンを描き、それに向かって周りの人たちを駆り立て、清濁併せ呑んででも、結果を出していかねばならない。逆に言えば、組織のリーダーは個々の議論で勝とうが負けようが関係ないのだ。
組織の長である市長も変化を実現してナンボ、である。

ところが橋下氏は、大阪府知事になるまで大きな組織を率いた経験がなかったから、あちこちで余計な喧嘩を吹っ掛けてはトラブルを起こし、大阪市長としての本来の役割を果たせなくなってしまった。

そのため、私は市営バスと市営地下鉄の改革が頓挫し、さらに従軍慰安婦発言問題などで橋下氏が訪米断念に追い込まれた2013年6月末に彼を支援することを一切あきらめて連絡を絶った。

場外乱闘をやめてくれ、と求める私に対して、彼は「狙うべき旗は憲法8章、第95条」という地方自治改革の「本丸」は見失っていないと言ったが、明らかに全国政党になって合従連衡を繰り返している間に、その本丸を見る目に狂いが生じていた。



サルメラ:
どんな人間にも弱点はある、ということ。
しょうがない。

よく言えば最後までブレなかった、ということ。
金のためとか、出世欲で改革の手を緩めることはなく、嫌われ役を買い続けたのは本人の性癖でもあろうが、大阪市民のためでもあったワケで、
裏切られた感はないから、
許す(笑)。

まあ、ともかく、
『大阪維新』は未完で5月17日に終わった。
あとは、余命だ。



【関連記事↓】


橋下徹市長:政治家引退…後援会も今年いっぱいで解散
毎日新聞 2015年6月20日

維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長は19日、市内のホテルで後援会主催の政治資金パーティーを開いた。
出席者によると、橋下氏は12月の市長任期満了をもって政治家を引退する考えを改めて表明した。
後援会が今年いっぱいで解散することも発表され、政治家としてのパーティーは今回が最後になるという。

パーティーは非公開で開かれ、1500人以上が出席した。
出席者によると、橋下氏は「住民投票の審判を受けて」と題して講演。
7年半の政治家人生を振り返り、
「一部の既得権益層に流れていた税金を公平に分配するために頑張ってきた」
と語ったという。

そして「大阪都構想」に反対した自民党や民主党の名を挙げ、
「これから真価が問われる。
次の4年間を見ていきたい。
だめだったら鉄ついを下してください」
と述べ、
「僕は引退するが、これからも大阪維新の会、維新の党を支えてほしい」
と呼び掛けたという。

一方、橋下氏は最近も安全保障関連法案を巡って積極的に発言するなど、政治への関心を失っていないとの見方もある。
この日も、市長退任後の活動について言及はなかったという。

会場には元東京都知事の石原慎太郎氏、元経済企画庁長官の堺屋太一氏も駆けつけた。
日本維新の会の共同代表を共に務め、その後たもとを分かった石原氏は
「橋下徹という政治家をなくしてはいけない。
国のためにもう一度頑張ってほしい」
と要望。
笑顔を見せた橋下氏と抱き合う一幕もあったという。
【念佛明奈、松井聡】


橋下氏後援会、年内で解散 資金管理団体も
朝日新聞 2015年6月20日

橋下徹大阪市長を支援する政治団体「橋下徹後援会」が年内で解散することが19日、明らかになった。
市内であった後援会の政治資金パーティーで、橋下氏が「政治家は辞めます」と改めて宣言。
後援会会長が「年内に閉鎖する」と述べたという。
橋下氏の資金管理団体「大都市制度研究会」も解散する予定だ。

橋下氏は先月の住民投票で大阪都構想が廃案となったことを受け、「政治家は僕の人生から終了」と表明。
市長としての任期満了を迎える12月に政界を引退する方針を示していた。
引退後は弁護士として働く予定。
テレビ出演や講演の依頼も寄せられているが、現時点での対応は未定だ。

橋下徹後援会は、政界進出の足がかりとなった大阪府知事選への立候補を表明した2007年12月に設立。
政治資金パーティー開催や会報の発行を担ってきた。
年会費6千円で会員は約1500人。
今後は会員の更新手続きをせず、新規加入を受け付けない方針だ。

資金管理団体も年内に解散するが、インターネット献金の受付窓口はすでに閉鎖を届け出ているという。

パーティーには、国政政党「日本維新の会」で橋下氏と共同代表を務めた石原慎太郎・元東京都知事も出席。
出席者によると、「ぜひ国政に来てほしい」と国政進出を促したという。
橋下氏のブレーンの作家・堺屋太一氏は次の市長選への立候補を期待して「勝手連をつくろう」と呼びかけた。



橋下徹市長、任期満了まで半年「やる気満タンですよ」
産経ニュースwest 2015.6.19
18日に行われた橋下徹大阪市長の定例会見の詳細は次の通り。

◆質疑

--JR大阪駅の駅前地下道の拡幅工事に伴う立ち退きを拒否していた串カツ店が、自主的に退去を決めた

公益上の理由から、行政代執行の手続きを進めた。
強制的な手続きになることを店側に避けていただき、ありがたい。

--府が「政令市連携室」を設置する。
市はどうか

(市では)政策企画室に担当部門を置くと聞いている。
7月1日付の設置を検討している。適材適所でやる。

--16日から、区役所の視察を始めた

区長から報告を受けたり、積み残した課題を聞いたりしている。
これまでの区政運営の総括だ。

--市と府、堺市が広域課題を話し合う「大阪戦略調整会議(大阪会議)」についての考えは

住民投票で(大阪都構想に反対多数という)結果が出た以上、賛成せざるを得ない。
制度設計まではやる。
妨害はしないけれども、うまくいくわけがない。

--(政令指定都市の枠組みのまま行政区を格上げして住民自治拡充を図る)「総合区」については

個人の見解は別として、やらないといけない。
検討チームを作っている。
自立的な予算編成ができるためには、(24行政区を)合区して5区にするしかない。

--任期満了まで半年。何を重点にするのか

今までやってきた改革案件の進捗(しんちょく)管理をしないといけない。
大型の改革は、次の市長に委ねたい。

--市政への情熱は

やる気満タンですよ。

--市立大学の式典では国歌斉唱が必要か

公立大学法人になり、教職員は公務員ではない。
強制しようとは思っていない。

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