金本氏、阪神監督待望論にびっくり「いったい誰が言っているんですか」
(セ・リーグ、広島2-1阪神、23回戦、広島13勝8敗2分、26日、マツダ)笑顔と戸惑いの中…。阪神の次期監督候補として待望論が起こる中、OBの金本知憲氏(47)が26日、テレビ解説のため広島-阪神戦が行われたマツダスタジアムに姿を見せた。サンケイスポーツの直撃に「びっくりしていますわ」。チームは1-2で敗れ、27日にもV逸が決定。和田豊監督(53)は崖っぷちに追い込まれた。その目にはどう映ったのだろうか。広島・前田にわずか1カ月の間に4敗。犠打のミスから逆転され、一度流れを手放すと、もう反発力はない。今季何度も見られた光景。金本氏は直撃取材に少し笑顔をみせつつ、戸惑いを隠せなかった。「なにもないですよ。自分でも大きく報道されていることにびっくりしていますわ。いったい、誰が(自分の名前を)言っているんですか。知っていたら、教えてくださいよ」「金本待望論」の報道が出てから初めて公の場に姿を見せた時の人。虎党から最も熱い視線を浴びる鉄人はファンの前に出ることを避けるかのように、いつもと違う行動に出た。本来なら解説の仕事前に必ずグラウンドに姿をみせ、首脳陣と談笑したり、若手にハッパをかけるが、報道陣や球団関係者とも接触なし。タクシーで到着するとスタジアムの4階にある放送ブースへと直行した。優勝の可能性がゼロになったわけでもない。チームが戦っていることへの配慮だった。だが金本氏が見たシーンは9月上旬まで首位にいたチームとは思えない試合内容だった。2度のリーグ制覇に貢献した赤星憲広氏(39)とのコンビでの解説。試合直前に「3ゲーム差で首位という時期もあったんですけど、一気に失速してしまいましたよね」と語ったが再浮上する気配は感じられなかった。一回、ゴメスの左前打で先制するも二回以降は前田の緩急を使った投球に翻弄された。岩田も五回に息切れした。新井、エルドレッドに連打を浴びて逆転されて降板。あっさりと敗れ、貯金は再び「0」。6年連続の9月負け越しとなった。「最終的に(優勝が)まったく0%になるまでは、望みを持って、希望を持って前向きにやるべきだと思います」放送終了直前のメッセージに思いを込めた。「あきらめるな。」そう言うしかなかった。中日に敗れて優勝の可能性が絶望的となった24日、坂井オーナーと南球団社長が緊急会談。和田監督の来季の続投方針が白紙となるのと同時に、球団&本社内で金本氏に対する待望論が高まっていることが判明した。23日にGMだった中村勝広氏(享年66)が急逝し、迅速に動けないものの、日増しに金本氏に期待する声があがっている。「僕は、答えようがない」金本氏はそうつぶやいた。27日に敗れるか引き分けで、優勝の可能性が完全に消滅する。残り5試合。バックネット裏から後輩たちのプレーを見守る鉄人から目が離せない。(三木建次)金本氏のテレビ解説コメントあらかると★五回を前に4回無失点の岩田について
「ガッと崩れるのが心配。岩田にはちょこちょこそういうのが見られる」★今季の中継ぎ陣について
「厳しかった。呉昇桓以外は投げてみないと分からない状況。松田が1年間ある程度六、七回をバシッと抑えてくれてたら、違った状況になっていた。その中で、安藤、福原も力が落ちてきたとはいえ、助けられた試合も多々あった」★マートンが今季苦しんだ原因について
「自滅していたように見えますね。審判の判定にイライラして。それが守備にも出た。気分よくやっている時はすごいですけどね」★10年目の鶴について
「何かを変えるというよりは、すべてを変えるぐらいでやってほしい」
あと、こう言ってほしかった。
「来季、大和がレギュラーでいたいなら、セカンドでもセンターでもいいが、打つ方はフリーバッティングなんかしなくていい。
送りバントの練習だけを、キャンプからやっててほしい。
打つ方はレギュラーで使ってれば後でついてくる」
「能見はスタミナが心配。
その点、若い岩崎には伸び代がある。
来季はセットアッパーとして使いたいので今から覚悟してその調整してもらいたい」
「サードは今成で行く。右左関係なく使う」
「マートンには新井お兄ちゃんと一緒にゴマ行に行ってもらう」