虎・福留、決着弾!5時間1分“死闘”制した
サンスポ福留孝介外野手(35)は広島戦の延長十二回、移籍後1号となる決勝ソロを放った。5点差を追いついた上、5時間を超える激闘を制し、チームは連敗脱出で単独最下位の危機を回避。
白木のバットを高々とほうり上げた。5時間1分の大激戦に終止符を打つ白球が右翼席へと吸い込まれた。6年ぶりの日本球界での一発。一塁を回る福留が雄叫びを上げた。「ここで久保に負けがつくのと引き分けるのとでは違うし。勝ちが付いてよかった。修正というより気持ちだけ。(試合が)長くて疲れました」3時間半ルールが今季から撤廃され、新守護神の久保に4イニングを任せなければいけない緊急事態に陥った。先頭打者として迎えた延長十二回だった。「何とかしたいと思って打席に入った」元虎・江草の真ん中高めの139キロ直球を一閃した。バットが体に巻き付くような独特のフォロースルーで広島の夜空に高々と舞い上げた。2007年7月3日の広島戦(福井)以来となる日本でのアーチ。ベンチ前で祝福の嵐に身を任せた。ここまで打率・185。この日も5打席目まで天を仰いだ。「ミスショットが多かった」。開幕男が鳴りを潜めたことに危機感を覚えないはずがない。ハワイで合同自主トレを行う中日・山崎は心中を察していた。「敵ながら心配している。4月で1年が決まってしまうから。サイコロの目のようなものなんだけどさ。アイツもそれはわかっているはず」。そんなモヤモヤ感のなか、周囲の心配を吹き飛ばすアーチでチームは先発野手全員安打を記録。10年8月25日の広島戦(京セラD)以来の5点差逆転勝ちを決めた。虎“4番崖っぷち”新井良、執念2点打!
目覚めかけた四番が、痛すぎる傷を負った。今季初めて得点圏から適時打を放った新井良に、野球の神様は過酷な運命を用意していた。併殺を逃れようと見せた全力疾走で左太もも裏を痛めた。「大丈夫です。あとはトレーナーに聞いてください。(痛めたのは)ベースを踏む前です」試合後はナインとは別に、タクシーで球場を後にした。病院へ向かった模様だ。6-6の延長十一回、四球の鳥谷を一塁に置き打席へ向かった。打球は遊撃正面へ―― 。なんとか自らは生きようと、必死で一塁へ駆け込んだがアウト。その直後、一塁側ファウルグラウンドで左足に手をやり、異常を訴えた。そのまま退き、ダッグアウト裏で試合終了を迎えていた。兆しが見えた矢先の、痛い負傷だ。0-5の大量ビハインドから同点に持ち込んだのは、他ならぬ良太のバットだった。2点を奪い、3-5に迫った七回二死一、二塁の好機。今季ここまで得点圏に走者を置いて9打数無安打だった4番が、打席に入った。今村の143キロ速球を力強くはじき返し、右中間へ運んだ。鯉党の悲鳴を切り裂いた打球は、一瞬の静寂ののち緑の芝生に弾んだ。「とにかく走者をかえすことだけを考えていました」との言葉どおり2者が生還。開幕戦の初回、失策の間に挙げて以来の打点もマークした。5点差を追いつき、一度は壊れかけた試合を振り出しに戻した。一発を放った福留を迎える列にも、最も熱く喜ぶはずの背番号32の姿はなかった。あのワンシーンさえなければ…。もっとスッキリと喜ぶことができた勝利だった。和田監督も「ちょっとわかんないね、まだね」と視線を落とし、「正確なところがわからない。自分で歩いて帰ってきていたから、そんな大ごとではなければいいんだけどね」と無事を祈るしかない状況だ。肉離れなど最悪の場合、登録抹消となり長期の離脱につながる可能性もある。代わりの4番には、新井貴、マートン、鳥谷が候補に挙がるが…。死闘の代償は、大きかった。
窮地救った!阪神“急造一塁”坂「僕の役割」
急造一塁が窮地を救った。新井良が左太もも裏を痛めたため、坂は延長十一回の守備から一塁に入った。無死二塁から菊池のバントを前進して処理すると、三塁へ素早く送球し、アウトにしてみせた。「あれだけチャージしていたし、いいタイミングだった。僕の役割です」。ふだんは二塁や三塁などで一塁は専門外だが、勝利に結びつく好プレーだった。
虎熱戦制すも…乱調メッセンジャー5失点
メッセンジャーは2回5失点と乱れた。一回に先頭からの3連打などで3点を失うと、二回には2失点。直後の打席で代打を送られるのも仕方なかった。「理想の状態には近づいている」と自信を持って臨んだ試合で早々と降板し「もっと長いイニングを投げなければいけなかった」と肩を落とした。
安藤、炎の145キロで満塁斬り!
今季初の連投となった阪神・安藤は5-5の同点に追いついた直後の七回二死満塁のピンチで5番手としてマウンドへ上がった。打席には広島・栗原。145キロの直球で二飛に打ち取った。3試合に中継ぎとして登板し、いぜん失点は0のまま。ベテランが存在感を見せた。また中継ぎ陣は2番手・藤原に始まり(鶴、加藤)6番手の福原まで無失点。劇的な勝利につなげた。久保、執念!4回投げ抜いた2勝目
守護神の4イニング熱投58球を褒めるのか。それとも、今後も不安な“自作自演”の久保劇場を憂えるのか。賛否両論の5時間1分の死闘延長十二回だったが、勝てたのは、必死に投げた34番がいたからこそ。「自分のせいでああなったので、とにかく取り返したいという気持ちでした」鳥谷の一発が飛び出した直後の九回裏。満を持しての出番だった。今季初めてセーブがつく状況だった。二死までは簡単。だが、そこから連続四球。そして、エルドレッドにまさかの同点中前打を浴びた。ベンチに帰るとき、明らかに表情がゆがんでいた。しまった…。思いは延長からの投球に詰められていた。立ち上がりにつまずいても持ち直す先発投手のように、尻上がりに調子を上げ、福留の一発で勝ち越した直後の十二回裏は鬼気迫る熱投だった。和田監督も奮闘した守護神をいたわった。実はベンチに、もう1人投手が残っていた。先発要員の能見だ。9日の巨人戦(甲子園)に登板予定の左腕はできれば使いたくない。1イニング限定のはずの久保だが、先発出身ゆえに、4イニングを託したのは、やむなしだった。「最後は久保と心中だった」。心中する価値がある守護神かどうか。真価が問われるのは次回登板だ。
一番バントのヘタなの(小宮山)を肝心どころでバンターに指名し(結果オーライだったが…)、
一番チャンスに弱いバッター(新井)を、その試合の唯一のチャンスに指名する采配。
他に駒があるのに、ここまで活かせてないのが、和田采配だ。
一つ目は勝ったが、二つ目は(その後の守備チェンジ含め)監督のせいで負けた。
勝負のあやが、カンとしてわかってないの印象。
今日の試合、4点ビハインドで、ノーアウトのランナーが出た場面(7回)、
藤井に代打を送らず、そのまま打たせた。
これが、いい目に転がって、同点の発端となった。
だが…
ホントはあそこは、
和田が小宮山を使いたいなら、あそここそ、小宮山を代打に使う場面だろうと思う。
勝負事は結果論で語るしかないから、あそこは藤井をそのまま打たせて正解だった、ということではあるのだが…
先発がKO。
だがその後、中継ぎが試合をつくって、試合の流れをタイガースに導いた。
この継投策は上手かった。
渡辺も筒井もそのうち帰ってくる。
福原がいて、安藤がいて、藤原がいて、加藤がいる。
今季のタイガースの中継ぎ陣は磐石の予感。
だが、抑えの久保が…
まあ、一回りするまでは、論評は控えたいと思う。
ダメ出しは、今なら誰でもできる
福留が、引き分けを勝ちに持ち込んでくれた。
生え抜き至上主義の方々からは、なんだかんだいう声もあるが、
ここまでの3勝、
すべてFA移籍組(プラス大和)がお立ち台。
良太は今日、4番の仕事をした。
良太が4番で通せれば、タイガースは優勝だ…たぶん。
ガンバレ、良太!
個人的には期待薄だけど…(笑)。
だけど、良太が、4番のままでいれれば、13年タイガース打線は最強だ。