『す・またん』(4月23日)
赤星憲広:(西岡について、)これまで、あれだけ感情を表に出す選手っていうのはタイガースにはいなかったんじゃないかなと…あれで、チームに奮起を促すっていう部分でいうと、西岡選手が自然にやってるのかもしれないですけど、それはわかんないけども、ああいうパフォーマンスっていうのは彼の気持ちが入ってる証拠ではありますよね。彼が一打席目に出塁する可能性が非常に高いんです(初回出塁率3割6分8厘)。1番としての能力は非常に高く評価できますね。福留選手に関しては、打つ方がちょっと率も残ってないので(打率1割5分4厘、打点15、本塁打3)、「ん?」って思われてる方もいるかもしれないですけども、福留選手がライトに入ったことで、外野に打たれても大丈夫だっていう安心感が去年より増してるんですよ。これで投手のピッチングっていうのがだいぶ変わって来ますんでね、困ったときに力勝負ができると思うんですね。実は見えないところで、ランナーが進んでないんですよ。去年までだったら、簡単に3塁まで行かれてたところが、2塁で止まる選手が多いんですよね。あれって、見えない貢献っていうか…2塁を狙った選手をライトから、セカンドでアウトにするとか。僕は彼の守備での貢献度っていうのは非常に高いんじゃないかと。打つ方は徐々に上げていってもらえれば。(藤波のピッチングを見て、)あれなら2ケタは勝てるなと。セ・リーグ新人王の筆頭候補じゃないですか。もちろんこれから、もっと精度を高めるためには、キャッチャーの構えた所に、〝意図的な〟ボールを投げられるか、ということなんですが、ただ、ルーキーらしからぬ…というよりは、ルーキーらしい思い切りの良さですね。思い切りよく攻める姿っていうのが見えるので、このバッターに向かってドンドン攻めていくという姿があれば、今の球でも十分通用するんじゃないかと思いますけども。投げっぷり良くて、見てて気持ちいいですね。優勝へのキーマンは、大和選手でしょう。すべてにおいて彼です。今季、西岡選手が1番、3番が鳥谷選手、この間に入る2番っていうのがとても重要になってくる。2番っていうのはもちろん結果を出すことも重要なんですが、2番というのはここぞというときのツナギ、去年より明らかに、ファールで粘ったりとか、できるようになってるんですが(4月13日、9球粘ってレフトフライ)、もっと高いレベルで、もう一球投げさせるとか。去年までだったら、今の働きで十分だと思いますよ。でも、僕はそれじゃあダメだと思うんで、盗塁も思ったより伸びてないので(2盗塁)、もっともっと行ってほしいのもあるし…もし彼が調子を落として、スタメンを外れなきゃならないって状況になったとしたら、僕は今年のタイガースの優勝はないと思います。
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レッド・アイ(赤星の眼)/優勝へのキーマン
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