阪神・小嶋、まるで別人6失点…抹消も
ファンの、ベンチの期待を、裏切った。前回の好投から一転、小嶋が試合を壊す大炎上だ。「早い段階で(点を)取られてしまった。少しボールが高かったのが、よくなかった」一回二死からだった。石川、内村を抑え、3番・井手。二遊間への痛烈なゴロを西岡が好捕し、一塁送球も…ショートバウンドした白球が、新井のミットからこぼれた。「それは(関係)ないです」と話したが、この内野安打から、雪崩のようにヒットを浴びた。さらに4連打で、あっという間に3失点。二回になっても、流れを立て直せない。一死から投手の藤井に四球を出すと、二死二、三塁から井手に右越えの2点適時打。さらに主砲・ブランコにも左翼線へ適時二塁打を浴びたところで、ベンチはたまらずタオルを投げ込んだ。1回2/3を8安打6失点KO。ただ、うつむくしかなかった。前回20日のヤクルト戦(甲子園)では、不振で2軍降格した岩田の代役として、1軍昇格後、即先発。7回を1安打無失点の好投で555日ぶりの勝利を挙げた。それだけに、この日の先発が大事だったが…。「(二回の)投手への四球からの点の取られ方がな」と厳しい表情の和田監督。中西投手コーチは次回登板について「それはわからん。(登板が予想される5月4日)ヤクルト戦は前回良かったからなぁ」と、もう一度チャンスを与える可能性を示唆したが…。現在2軍にいる投手の調子や、1軍帯同している能見(爪が割れて登録抹消中)の状態によっては、次はなく、登録を抹消される可能性もある。「コントロールが甘いところがあるのでしっかりやらないといけない」久々の勝利で一躍脚光を浴びたが、わずか1週間で崖っぷちに立たされた背番号「29」。ここからがどれだけ踏ん張れるかが、問われる。
打てず…捕れず…阪神・新井、攻守に精彩欠く
夜明けたら虎から猫に…。前日26日に大勝した阪神が、DeNAに1-9で大敗した。「6番・一塁」の新井貴浩内野手(36)は四回一死満塁で空振り三振など4タコ、守備でもショートバウンドの送球を捕球できずと、攻守に精彩を欠いた。先制されるとめっぽう弱いチームに、和田豊監督(50)も「反発力が足らない」と嘆いた。逆境に弱い。序盤で6点を追う展開は、今の虎にはあまりに苦しい。八回に1点を返し、今季5度目の完封負けを防ぐのが精いっぱい。スポーツに『たら、れば』は御法度だが、どうにも口にしたくなる…。四回、新井が打ってい“たら”が、その象徴だった。「(藤井は)いつもどおり両サイドを使っていた感じだった。甘い球を仕留められなかった」悔しさをにじませた背番号25。一死から鳥谷、マートンが連打。福留の四球で塁が埋まった。0-6でもまだ序盤。打てば反攻ムードが高まる場面だったが…。フルカウントからボール気味のチェンジアップにバットは空を斬り、天を仰いだ。ズルズルとDeNA・藤井に11年ぶりの完投星を献上し、「早い回でのチャンスに1、2点入ると(展開は)変わってきたかもしれない」と和田監督。「先に点を取られた時の反発力が足らないなぁ。先行で逃げ切りはできても、先に点を取られた時の勝ち負けがね…」と顔をしかめた。パンチを浴びると途端に戦意を失うボクサーのようだ。投手力頼みで、ここまで25試合、先制すれば10勝2敗も、先制されると3勝9敗。指揮官のいう「反発力」の乏しさは数字にも顕著だ。水谷チーフ打撃コーチは、「四回の満塁で新井が何とかせなアカン。こういう展開に弱い。負けたとしても3、4点は取らないとアカン」と、“ひ弱”な攻撃陣に厳しい口調でハッパをかけた。しかも、そんな大事な先制点を守りの“ミス”から献上した。一回二死走者なし。井手の二遊間のゴロを好捕した二塁・西岡が懸命に一塁送球。ショートバウンドを、新井が捕り損ねた(記録は安打)。ここからあっという間に3失点だ。「あれは捕らないけん…」と2度、繰り返した新井。指揮官も「西岡も精いっぱいのプレー。一塁が捕ってやれればね。簡単ではないが、両手で丁寧にいきすぎたかな」と嘆いた。守備の乱れで先制され、追う展開―― 。今の虎にとって、完全な負けパターンだ。今季最多貯金「4」を逃し、4月の月間勝ち越しも決められず。和田監督は「0点ではなく1点を取ったんで、あしたにつなげないと」と前を向いた。八回の「1」があすへの萌芽となるか。虎の反発力をきょう、見せて欲しい。藤井11年ぶり完投勝利!投壊DeNA救った
前日まで4試合で40失点だった投手陣の窮地を14年目の35歳左腕が救った。DeNA・藤井が6安打1失点で今季チーム初完投。今季2勝目を挙げ、自身が持っていた「先発での連続完投なし」のプロ野球記録を107で止めた。「投げ終わって(ナインが)来てくれる感じがよかった」。久々に味わう快感に酔った。完投はヤクルト時代の2006年9月10日の巨人戦(東京ドーム、敗戦)以来で、完投勝利は02年5月29日の巨人戦(神宮)以来約11年ぶりだ。4連敗中40失点だった投壊状態を食い止め、ヤクルトと並び3位に再浮上。中畑監督は「藤井は何か持ってるね」と笑顔いっぱいだった。
マグレ返しをされてしまった。
前回の小嶋もマグレなら、今回の藤井も…
岩田を下げてしょうがなく1軍に上げた小嶋は前回が出来すぎで、今回が本来の姿。
バッテリーを組ませてる小宮山も相変わらず大したことない。
「打者が狙ってるとこにその球種を投げてた」(元阪神監督・安藤統雄)。
矢野が『ミシラン』(朝日放送)でこんなこと言ってた。
矢野:
「首位・巨人との差は得点圏打率の差。
タイガースは打率2割4分9里、76得点、10本塁打。防御率は2.52
巨人、打率2割6分5厘118得点、32本塁打。いずれもリーグ1位ですが、防御率だけは2.71でタイガースに次いで2位。
たしかにホームランの差は大きいですが、打率を見るとまあ巨人もそんなにずば抜けていいワケじゃないのに、得点差がかなりある。
鳥谷が得点圏打率1割ないんです(0割8分)。
西岡、大和の1.2番コンビが初回からよくチャンスをつくるんですが、これを返せてない。
4番のマートンも意外に上がってない(2割3分1厘)。
でも、マートンは今季は自分のバッティングをしてるので、そのうち上がってくると思います。
福留もいま1割台の打率ですけど、得点圏打率は2割6分5厘で、悪くない。
巨人のクリーンアップの得点圏打率は、坂本3割3分3厘、阿部4割1分7厘、ロペスは2割1分4厘ですけど、打順がかわったりするんで…ボーかーなんか3割打ってますからね。
結局、鳥谷なんですよ。
僕もよく言われたのは、結局、冷静にならないといけない、ということなんですよ。
気持ちは熱く、頭は冷静に。
たとえば、ストレートを狙うとしても、それだけじゃなくて、『ストレートを上から叩く』とかね、野村監督に『2段構えで待て』と言われたんですよ。
スライダーも『インコースから』とか、もう一個、持ちなさい、って言われたんですよ。
もっと狙いを絞っていくというか、
そういうのが必要かなと。