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セ・リーグ、広島1-4阪神、2回戦、阪神2勝、11日、マツダ/クールヘッド&ウォームハート

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新井、2ラン連発でコイ連倒や

大荒れ単独トップや!! 阪神は広島に連勝。同率で並んでいた中日が巨人に敗れたため2010年9月9日以来580日ぶりの単独首位に立った。
 
野球の花形、ホームラン。
打って、勝つ。これが4番の仕事だ。
新井がかけた2本のアーチが勝利を呼び込んだ。
「チームの状態もいいと思う。久保も今シーズン初先発だったし、何とか先制点がほしいと思っていた。球児の200セーブにも花を添えられてよかった」
 
一回。二死から鳥谷が四球を選ぶと、先発・福井の初球をフルスイング。
左中間へ2号2ランで先取点だ。さらに、2本目は三回二死一塁で2ストライクから「全部(の球種を)頭に入れていた」。
133キロフォークに反応。左翼スタンドに飛び込む3号2ランで4-0と引き離した。
 
和田監督は「やっぱり4番として(攻められ方の)読みもね。状態がいいんだろうね」と内容も評価した。
1試合2本塁打は昨年の7月17日、横浜(現DeNA)戦(横浜)以来。
2008年の阪神移籍後、2度目だ。
これで、3本塁打はブラゼルと並ぶトップタイ。
11打点は単独1位。“暫定2冠王”となった。
 
タテジマに袖を通して4年。
「タイガースにきて、まだ20本打ったことがない」。
低反発の統一球。打者不利の環境変化も成長への糧だ。
猛虎打線に加わり、2度目のバット変更に踏み切った。
グリップエンドには「T25」の刻印に加え、小さく「D5」と印が刻んである。
中日・和田モデルの1本だ。
「和田さんと全く同じ形。今までのは33・5インチ(約85・1センチ)だけど、和田さんのは34・5インチ(約87・6センチ)。これを使いこなせれば、もっと飛ばせると思う」
2・5センチの変化が飛距離を大きく左右すると考えた。
描いた2本の放物線に確かな手応えがあった。
「チーム一丸となって、またあしたからやっていきます」。
 
主砲の2発がチームを580日ぶりのセ界単独首位に押し上げた。
4番が打てば勝ち、打たなければ負ける。責任背負う男が、虎を優勝へ導く。
 

 

久保1勝、出遅れも7回2/3を1失点! 

ロッカーからバスへと続く帰りの通路。
報道陣に囲まれた久保は、開口一番、笑顔を浮かべてこういった。
「きょうは球児でしょ。200セーブだよ」。
自らの投球以上に同学年の偉業が誇らしかった。その瞬間はベンチの最前列で身を乗り出すように見守った。
もちろん、アシストしたのは、今季初登板で快投したこの男である。
 
3月末に感染したインフルエンザの影響で開幕ローテを外れ、出遅れての先発。八回に3安打で1失点したが、この回途中でベンチへ退いたが、白星はゲット。
7回2/3を投げて8安打1失点の粘投に和田監督は「メリハリをつけて抑えるところは抑えてという形。終盤になってガンが上がるぐらいの余力あるマウンドだった」と褒めたたえた。
だが、背番号34はこれで満足はしない。
「わかっていても前に飛ばないくらい、それくらい(力強さを)イメージしてもいい。精度を上げていきたい」
少し遅れたスタート分は、これからどんどん取り戻す。
 
 

祝!虎・球児200S、3連続Kで決めた

3連続Kで、球児200S!! 
藤川球児投手(31)が11日、マツダスタジアムで行われた広島2回戦で今季4セーブ目を挙げ、史上5人目の通算200セーブを達成した。
初セーブは2005年9月9日の広島戦。
 
藤川は4-1の九回に登板。3連続三振で締め、佐々木主浩(元横浜)、高津臣吾(元ヤクルト)、小林雅英(元オリックス)、岩瀬仁紀(中日)に続く大台に到達した。
 
はにかみながら、左手の花束を天に掲げた。帽子を脱いで、敵地の大声援に応えた。
藤川が10日に海外FA権を取得してからの初マウンドで圧巻の3連続K。
自ら史上5人目、通算200セーブを艶やかに彩った。
「なんとかいい形で試合を終われるようにと思って、積み重ねてきた数字。チーム全体の数字だと思うので、自分が代表してここにいる」
 
3点差の九回。
投球内容はけじめを祝う瞬間よりも先を見据えた。
手の内を隠した。
先頭の堂林、白浜をフォークで退けると、最後は代打・中東を高めの火の玉ストレートで空転させた。
用いた球種は従来の直球、カーブ、フォークのみ。
今季、新たな勝負球に昇華したスライダーは1球も投げずに3三振を奪った。
節目のウイニングボールは受け取らず「知らない」とあっさり。
それが、球児の流儀だ。
 
「区切りよりも、チームの流れ的にも大事な試合だったから」
7年前の9月9日広島戦(甲子園)で初Sを挙げた。
それから、2406日目に到達した大台。
虎の絶対的ストッパーは立ち止まることなく、右腕を振り続けていく。
 

鳥谷、リーグトップの13四球

選球眼で勝利をもたらした。
新井が打った2本の2ランはいずれも鳥谷の四球から。
一回二死、三回二死で見極めた。
和田監督は「決めたのは新井だけど、鳥谷がいい仕事をしてつないでくれたね」と評価した。13四球はリーグトップだ。
 
ホームラン2本で勝ったが、あとは残塁の山。
だが、この2本が効果的だった。
戦功はむろん2本のホームランを打った新井だが、陰の立役者は鳥谷の選球眼。
そして、「今季のタイガースは走者が出れば何か仕掛けてくる」というイメージがここにきて、スパイスとして効いてきたということ。
 
昨秋キャンプのバントゲームに始まり、開幕の同点となるセーフティー・スクイズ然り、巨人戦のバスターエンドラン然り…
常に「なにかするぞ」と匂わせ続けた和田野球の〝備え〟の成果だ。
この効果は、同じタイプのチームにほど効くようだ…っていうか、
広島、中日、ヤクルト、そしてDeNA。
巨人以外は皆、「低反発球」対策でそうなってきてるんだが…(笑)。
 
それにしても、
ブラゼルなんでそんなに怒ったんか?
 
 

ブラゼル乱闘退場、阪神大荒れ単独首位

五回にはクレイグ・ブラゼル内野手(31)が相手の投球に激高し挑発行為で退場処分。
2度の乱闘騒ぎが巻き起こる中での大荒れだったが、和田虎は熱いッ!! 強いッ!! 
 
プッツン-。血管が切れた。
ブラゼルは「カモン」というジェスチャーとともにマウンドに向かおうとした。
赤と黒の戦闘服が、一瞬にして入り混ざる。
一度は収まった。
だが再び打席に向かおうとした瞬間、目に飛び込んできた広島側ベンチからの“挑発”にヘルメットをたたきつけた。
「ちょっと(福井の)ニラミというか…。(2度目の乱闘は広島の)コーチから、何か言われたんだ」
 
4点リードで迎えた五回二死一、二塁。カウント1-1。
福井のひざ下への直球につんのめって避け体勢を立て直した。 
伏線がある。
前日10日には藤井彰が大竹から顔面に死球を受け、ほお骨を骨折。
抹消されたばかりだった。
だから、広島側からの“ヤジ”に我慢しかねた。
鬼の形相で一塁側ベンチ指さし、向かった。
広島の助っ人、ニックに抑えられても止められなかった。
鯉党からの「帰れコール」も火に油を注いだ。
和田監督も飛び出し、野村監督の右脇付近に触れながら猛然と抗議した。
 
再び事態が収まったところで杉永球審がマイクを握った。
「ブラゼル選手を挑発行為により退場とします」。
2010年9月9日の中日戦(甲子園)以来の退場処分を食らったB砲は和田監督から励まされながら真っ赤な顔でベンチを離れた。
 
乱闘騒ぎには冷静さを持っていた和田監督が強調した。
「(藤井彰の死球)昨日からの流れもあるし。選手たちは熱い気持ちが出たというか。常に戦う姿勢をもってやっているんで。どっちがどうとかではなく、あの気持ちで試合に臨んでいる」
 
7年ぶりの優勝へ、スローガンは「熱くなれ!!」。
血が流れている人間同士の戦い。熱くなるのは当然。
それが、チームをひとつにしている。
午後7時34分から、11分間の中断もみ合い。
熱血漢の指揮官の下、選手たちの闘争心は確実に変わっている。
熱く、熱く、チャンピオンフラッグを奪いにいく。 
 
 
西武時代、頭部に投げられても怒らなかったブラゼルは渡辺監督に嫌われ、
それでクビになった。
それが…今年の和田野球の「熱くなれ!」に感化された素直な外国人スラッガー。
カワイイ、カワイイ。
 
心は熱く、頭はクールに――
これが和田野球だ。

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