復活本物や!虎・安藤、涙の1勝から連続好投
感涙の復活星から1週間。神宮から広島へ舞台を移しても、阪神・安藤の芸術ピッチは衰えを知らない。6回1失点。ノーヒッター・前田健を相手にしても全く見劣りしない、猛虎の背番号16がマウンドで仁王立ちだ。「まずまず、うまく投げられたかな。(マエケンは)いい投手なので、1、2点勝負になると思っていました。先制点は許していけないと思っていたのですが…」納得あり、反省ありの試合後だった。反省は1点を失った二回。堂林に打たれたタイムリーは、変化球が抜けて入ってしまった。それ以上に悔いたのは、この回先頭の栗原を歩かせたこと。「先頭打者への四球がねえ…」とはいえ、交代した六回までに許した安打はわずか2本。ノーヒッターとの真っ向勝負は、剛速球の投げ合いではなかったが、見応えは十分だった。ちょっと少なめ、1万4273人のマツダスタジアムの観衆も、これが投手戦だ、という醍醐味を楽しんだはずだ。そういえば、前回登板も、相手はツバメのエース・石川だった。味方打線はわずか3安打だったが、勝ってしまった。この日は、ドローで勝利投手にこそなれなかったが、相手のエースを次々と潰してしまう。こんな頼れる男はいない。「次こそは勝ちたい」595日ぶり白星は、もう過去の話。これからは1週間ごとに、相手のエースが唸る安藤が投球術を教えてくれる。神業同点打!虎・桧山、フライ“落とさせた”
ありゃーと思ったら、同点打!!阪神は0-1で迎えた七回二死一、二塁で代打・桧山進次郎外野手(42)が広島・前田健から同点タイムリー。止めたバットに当たった打球が外野に落ちる神懸かり打で、首位を守った。開幕11試合で引き分け3試合と和田阪神は接戦に強いチームに変貌。Vまで一直線や!!天が神風を吹かせてくれた。0-1の七回二死一、二塁。マウンドにはノーヒッターの前田健。初球だった。止めたバットに外角直球が当たる。打球はふらふらと遊撃の頭上に。もうダメだ。しかし。梵が伸ばしたグラブに当たって、外野に落ちた。同点。桧山が神懸かり的な一打でチームを救った。「代打であんなスイング…。一番後悔するところが、最高の結果になった。スイングが中途半端で『ありゃー』と思ったけど、いいところに落ちてくれた」いま、最も安打を打つことが難しい相手だった。好機をつくるも、あと1本が遠い。七回も二死からマートンの中前打、金本の右前打でつないだ。和田監督は「あそこは勝負というところ」と背番号「24」を送り出した。片岡打撃コーチは「セキ(関本)の方が相性がよかったけど、監督の第六感の起用がズバリ当たった」とうなった。関本は昨季、前田健との対戦成績は4打数3安打。しかし指揮官は昨季2打数1安打の桧山に託した。大けがから復活の今季初タイムリー。2人しかいない捕手の小宮山に代打を送る勝負手に42歳が見事、応えた。これで代打通算安打137とし歴代3位タイ。代打打点93はセ・リーグ5位タイとなった。13日からは甲子園に戻って、中日を迎える首位攻防戦。昨季は竜相手に打率・417(12打数5安打)2打点と打ちまくった。「あんちゃん(安藤)も粘っていたし、追いつけてよかった」神業で持ち込んだ今季3つ目の引き分けが、7年ぶりのリーグ優勝につながる。データBOX桧山が12日の広島戦(マツダ)で代打出場し、1安打1打点。通算代打安打記録を137とし、淡口憲治(巨人、近鉄)と並ぶプロ野球通算代打安打記録の3位タイとなったセ・リーグ通算代打打点記録では93打点とし、浅井樹(広島)と並ぶ5位タイ塁打では1998とし、2000まであと2となった。現役選手では26人が2000塁打以上を記録しており、1位は金本知憲(阪神)の4364塁打
タイガースの先発は6番目の男安藤。広島は開幕の前田、
他のチームをよそ目に、タイガースはキッチリ、ローテを6人で回してる。
今季からの予告先発、タイガースには利すれど、損なし、のようだ。
他のチームをよそ目に、タイガースはキッチリ、ローテを6人で回してる。
今季からの予告先発、タイガースには利すれど、損なし、のようだ。
前田相手に序盤、送りバントを2度失敗。
これで勝てると思うほど、虫が良くできてない。
これで勝てると思うほど、虫が良くできてない。
しかし、安藤は負けなかった。
前田相手に我慢の投球をした甲斐があった。
前田相手に我慢の投球をした甲斐があった。
桧山の止めたバットが同点タイムリー。
運か、それとも究極のポテンヒット狙いのバットコントロールか。
運か、それとも究極のポテンヒット狙いのバットコントロールか。
いずれにせよ、和田の「代打・桧山」選択は〝吉〟と出た。
前田相手に引き分け。
解説の吉田(義男)は、「今日の前田はそんなに良くない」と言ってたが、
印象として、前田相手に先取点を許し、負けなかった。
よくぞ、負けなかった――
解説の吉田(義男)は、「今日の前田はそんなに良くない」と言ってたが、
印象として、前田相手に先取点を許し、負けなかった。
よくぞ、負けなかった――
安藤は前回登板、開幕であわやノーヒットノーランの石川(ヤクルト)、
今回は正真正銘の―人ノーランの前田。
6番目の男は巡り合わせで相手エースと当たるハメに。
だが負けない。
前年は、「いくつ取りこぼしたか…」と数えるときが多かったが、
今季は、「よう、負けんかったこっちゃ」とよく思う。
引き分け試合が今季の和田タイガースをよく表してる。
今季は、「よう、負けんかったこっちゃ」とよく思う。
引き分け試合が今季の和田タイガースをよく表してる。
試合後のストレスが全然違う(笑)。